介護の質を高める研究発表と表彰
研究会では、各施設が抱える課題を選定し、数ヶ月間にわたるデータ取得、分析、そしてその解決に向けた研究結果を発表しました。発表内容は、PDCAサイクル、根拠、検証手段、汎用性、研究期間、資料の見やすさ、幸せへの貢献度、伝え方、客観性、発表時間の10項目で審査されました。
最優秀施設:いちかわ翔裕園
最優秀施設に輝いたのは、いちかわ翔裕園の「手作り作品で地域とつながり、生きがいとやりがいを感じる」という研究でした。疾病や認知症、平均介護度の高い利用者が多い施設でも、「生きがい」や「役割」を持って笑顔で生活できることを目指し、クラブ活動を発足。利用者が制作した作品を地域で展示・販売する機会を設け、成功体験を通じて精神面・身体面に起こる変化を研究しました。
6ヶ月間の継続的な取り組みとして、手作り作品クラブ活動の実施、参加者の日常状態観察、軽リハビリや長谷川式認知症スケールの実施、主治医や専門医の意見聴取、地域とのつながりの構築が行われました。その結果、利用者の意欲や笑顔が増え、地域イベントへの参加意識が高まるなど、生きがいにつながる変化が確認されました。専門医からも「往診時の受け答えが著明に良くなった」との評価がありました。
優秀施設:こうのすナーシング共生園
優秀施設には、こうのすナーシング共生園の「アロマセラピーによる認知症高齢者の睡眠の質向上への取り組み」が選ばれました。認知症高齢者に多く見られる不眠や昼夜逆転に対し、薬物療法に頼らない非薬物的ケアとしてメディカルアロマセラピーに着目。アロマハンドマッサージと芳香浴を週3回以上実施し、睡眠の質への影響を検証しました。
対象となった2名の認知症高齢者において、不眠日数の減少、睡眠時間の延長、睡眠効率の改善、覚醒回数の半減といった成果が見られました。さらに、拒否行動の減少や積極的な発言、笑顔の増加も確認され、アロマセラピーが心身の安定や意欲喚起にも有効である可能性が示唆されました。
「Genki Group式ケアマニュアル」浸透への取り組み
ポスターセッションでは、「Genki Group式ケアマニュアル」の浸透に向けた各施設の取り組みが共有され、優秀施設が表彰されました。社内マニュアルを現場に定着させるための工夫や努力が評価される場となりました。
外国籍職員によるスピーチコンテスト
今年の外国籍職員スピーチコンテストのテーマは「『介護』がわたしを変えたこと」。グループ内の施設・学校から33名が参加し、介護の仕事を通じて感じた自身の変化について語りました。
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最優秀賞
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社会福祉法人元気村 北こうのす翔裕園: エー ミィン チュさん(ミャンマー出身)
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優秀賞
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社会福祉法人長寿村 大田翔裕園: ス ミャッ サンさん(ミャンマー出身)
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優秀賞
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社会福祉法人元気村 南方ナーシングホーム翔裕園: チョッ ケイ カイ ミョー エーさん(ミャンマー出身)
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元気村グループは、外国籍職員の積極的な受け入れと働きやすい環境作りを推進しています。
海外人財パネルディスカッションと基調講演
海外人財パネルディスカッション
介護職員として日本で長く働く外国籍職員をパネリストに迎え、日本での仕事における課題ややりがいについて語り合うパネルディスカッションが開催されました。日本語習得の苦労や、先輩職員による丁寧な指導、文化理解の重要性、そしてモチベーションに繋がるキャリアアップなど、海外人財がより活躍できるためのヒントが多数共有されました。
基調講演
前広島県教育長の平川理恵氏が登壇し、「現場はここまで変えられる!~人間が決めたものは、人間によって変えられる。教育改革から学べること」と題した基調講演を行いました。学校を「カリキュラム・カルチャー・システム」の視点から再構築し、数々の教育改革を進めてきた経験から、介護現場にも共通する「人を中心にした改革」のヒントや気づきが提供されました。
平川理恵氏は、学校法人金蘭会学園 副理事長であり、全国初の女性公立中学校民間人校長として教育改革を推進。広島県教育長として6年間にわたり多様な改革を実現しました。現在は教育・子育て支援のほか、企業役員や児童養護施設支援など幅広く活動しています。Voicyチャンネル「平川理恵の『教育・子育てのツボ』ラジオ」も配信中です。
Voicyチャンネルはこちら: https://r.voicy.jp/jwmYgZ3JV1a
協賛企業
今回の研究会は、以下の企業の協賛により開催されました。
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石川建設株式会社
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株式会社小山商会
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株式会社栄久
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エムシー社会保険労務士法人
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株式会社大塚商会
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株式会社日本医療食研究所
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株式会社バイオシルバー
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フォーク株式会社
過去の高齢者介護研究会についてはこちら: https://www.genkimuragroup.jp/action/%E9%AB%98%E9%BD%A2%E8%80%85%E4%BB%8B%E8%AD%B7%E7%A0%B6%E7%A9%B6%E4%BC%9A/
社会福祉法人元気村グループについて
社会福祉法人元気村グループは、1993年に埼玉県鴻巣市で開園。「共に生きる」を共通理念に8つの社会福祉法人を展開し、利用者一人ひとりの「生きがい」を追求した「感動介護」の実現を目指しています。
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Lit.Link: https://lit.link/genkimuragroup



