「孤独死2万人」の背景に潜む「通信貧困」の実態とは?緊急時も助けを呼べない人々の危機

携帯電話がないと命の危機?3人に1人が緊急通報できず

「誰でもスマホ」を展開する株式会社アーラリンクは、携帯電話を一定期間持てなかった通信困窮者682名を対象に、行政支援へのアクセスや通信手段の欠如が与える影響について調査を実施しました。

この調査で、携帯電話がない期間に約6割(56.7%)が「110番・119番に通報できない不安」を抱えていたことが判明しました。さらに、実際に3割近く(28.7%)の人が、助けが必要な場面で通報できずに困った経験があるといいます。

緊急時に“助けを呼べない”

実際に助けが必要な場面で、通報できずに困った経験はありますか?

内閣府の推計によると、誰にも看取られずに亡くなる「孤立死」は年間2万人を超えており、その多くは発見後の数字にすぎません。携帯電話を持てないことで救急車すら呼べない現実は、孤独死に至る手前の深刻な危険信号と言えるでしょう。

相談先が不明な人が約4割、行政窓口を頼る人の約2倍

また、携帯電話を持てなくなった際に「どこに相談すればいいと考えましたか?」という問いに対しては、40.3%が「相談先が分からなかった」と回答しました。これは、「市役所・区役所などの行政窓口」を頼ろうとした人の約2倍にあたります。

携帯が持てなくなった時、どこに相談すればいいと考えましたか?

インターネット検索や電話ができない状況では、制度の存在そのものに辿り着くことすら困難になります。情報アクセス手段の欠如が、年間2万人の孤独死に繋がる「見えないプロセス」として存在しているのです。

通信の断絶は「生きる気力」をも奪う

さらに、携帯電話番号がないことによる「孤独感」が、自立に向けた活動(就職活動など)を続ける意欲を物理的に妨げたかどうかの問いには、75.2%が「非常に妨げになった」「やや妨げになった」と回答しました。

電話番号がない中の「孤独感」は、あなたが自立に向けて活動(就職活動など)を続ける意欲を物理的に妨げたと思いますか?

自由回答では、「生きている実感さえ消えた」「このまま人生が終わると思った」といった強烈な孤独感が寄せられています。通信の断絶は、単なる生活の不便にとどまらず、「生きる気力」を奪う社会的ダメージであることが浮き彫りになりました。

通信は「行政の入口」であり「生存の入口」

行政のデジタル化が進む中で、連絡手段を持てない人々は、デジタル化の前提から外れ、支援の網にかかることすらできません。

株式会社アーラリンクは、携帯電話の提供は単なる弱者支援に留まらないと提言しています。支援への到達率の改善は孤独死リスクの抑制に繋がり、ひいては社会的コストの削減にも貢献します。通信手段の提供は、通信を失った瞬間に生じる「命の危険」そのものを是正する、社会的インフラへの投資なのです。

調査概要

  • 調査名: 携帯電話番号不保持による命の安全に関する実態調査

  • 有効回答数: 682名

  • 調査期間: 2026年1月16日~1月19日

  • 調査方法: 全国の「誰でもスマホ」利用者へWEBアンケートフォームを送付

参考資料:

株式会社アーラリンクについて

株式会社アーラリンクは、電気通信事業などを展開しています。

  • 本社: 〒170-0013 東京都豊島区東池袋3-21-14 NTT新池袋ビル9階

  • 代表取締役: 高橋 翼

  • URL: https://www.ala-link.co.jp/

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