創業114年の挑戦!旧宮内デパート跡地に「猫狐馬ノ杜」が誕生
鹿児島県日置市の湯之元温泉街に、かつてのシンボルだった「旧宮内デパート」の跡地が、新しい複合施設「猫狐馬ノ杜(ねこまのもり)」として生まれ変わります。創業114年を迎える地域商社・小平株式会社(KOBIRA)が、Yunomoto Village合同会社、そして日置市と連携協定を締結し、この前例のない挑戦を発表しました。
このプロジェクトは、ただ観光客を呼び込むだけでなく、企業が「そこで働くこと」で街と自然が豊かになる、そんな新しい循環モデルの実現を目指しています。2026年4月後半に着工し、2027年1月のフルオープンを予定しています。

「猫狐馬ノ杜」ってどんな施設?
「猫狐馬ノ杜」は、企業オフィス、コワーキングスペース、シェアキッチン、そして「湯之元ネイチャーポジティブ・ラボ(NPL)」といった様々な機能を備えた複合施設です。総工費は約1.1億円、敷地面積は969.74m2にも及びます。
名前とロゴに込められた想い
施設名の「猫狐馬ノ杜」は、湯之元にゆかりのある3つの動物「猫(島津義弘公の猫の逸話)」「狐(きつねの耐寒比べの逸話や、稲荷神社ゆかりの地)」「馬(湯之元馬頭観音馬踊り)」と、人々が集まる神聖な場所「杜」を組み合わせたものです。地域への深い敬意と、未来への願いが込められていますね。

観光に頼らない「養生」コンセプトとは?
「猫狐馬ノ杜」の最も特徴的なコンセプトは「養生(ようじょう)」です。これは、「ただ住んでいるだけで健康になり、ただ暮らしているだけで自然が回復し、ただ事業をしているだけで企業が豊かになる」という、人の健康(Well-being)と自然の回復(Nature-Positive)を両立させる新しい地域経営モデルです。
観光客に依存せず、企業が日常的に活動すること自体が地域の自然を回復させ、街を豊かにする仕組みを目指しています。このユニークな「養生」コンセプトは、株式会社日建設計とZebras and Company社が共同運営する共創型社会環境デザインプログラム「FUTURE LENS」との共創から生まれました。KOBIRAはこのプログラムの第1期事業に採択され、専門家と共にコンセプトを練り上げてきたとのことです。

国も認める「地域経済循環」モデル
この施設の整備は、総務省が推進する「ローカル10,000プロジェクト(地域経済循環創造事業交付金)」に採択されています。これは、地域の資源と資金を活用して地域密着型の起業や新規事業を支援する国の制度で、民間事業者の初期投資費用の一部を公費で補助することで、地域経済の循環と雇用創出を促進することを目的としています。国の有識者審査を経て採択されたことは、「猫狐馬ノ杜」が掲げる養生・地域循環モデルの先進性と実現可能性が、公的に認められたことを意味します。
どんな企業が入居するの?
「猫狐馬ノ杜」には、資源循環のインフラを構築する株式会社ECOMMITや、イノベーションエコシステムの研究・設計を行う株式会社リ・パブリックなど、2026年4月現在で5社が入居を予定しています。入居企業からは、この新しい拠点への期待と意気込みが語られています。

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株式会社ECOMMIT
「『捨てない社会を叶える』をテーマに洋服の資源循環事業を展開しています。創業18年の薩摩川内市から日置市に本社を移転しました。ここを拠点に、企業城下町のような街にしていきたい。環境と経済を両立させる企業として、ここから世界へ発信していきます」

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株式会社リ・パブリック
「3年前から湯之元エリアの空き家活用やエリアイノベーションの技術開発に取り組んできました。ネイチャーポジティブラボを立ち上げ、循環型建材・建築を通じた取り組みを進めています。猫狐馬ノ杜を拠点に、さらに発展させていきたい」

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株式会社Schoo
「正直我々が一番『よその会社』です。東京本社で、日置には全く縁がなかった。でも数年のご縁を経て、今月地域課題に取り組む新会社を設立しました。東京の企業でも地域に関わって大きな成果が出るんだということを他の企業にも見せていく。それが我々の役目です」

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合同会社健康はうす
「生まれも育ちも湯之元駅前。鍼灸師をしながら、小平社長に『湯之元を昔のように活気のある場所にしてほしい』とお願いしていたら、『会社を立ち上げるから出資しないか』と。気づいたら自分がプレーヤーになっていました。自分は鍼灸で徹底的にケアをして、湯之元に来たら健康にもなった、元気にもなった──そういう関わりを作りたいと思っています」

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株式会社musuhi
「KOBIRAさんの第4創業プロジェクトから3年半、一番近くで伴走してきました。企業理念の刷新、本社移転、そして猫狐馬ノ杜へ。実は日置市出身で、来年には移住して戻る予定です。薩摩会議を通じて全国から人を呼んでいますが、やはり湯之元が一番の旗印。猫狐馬ノ杜から全国・世界に広がるプロジェクトが生まれていくと思います」

記者発表会の様子
2026年4月14日には記者発表会が開催され、地鎮祭や連携協定締結式が行われました。日置市長の永山由高氏からは、このプロジェクトへの大きな期待が寄せられました。

永山市長は「日置市は2021年から事務系職種の企業誘致戦略に取り組んでおり、これまでに11社をお迎えしています。今回の新たな複合施設整備は、地域活性化や若年層の転入促進の観点からも大変喜ばしいことです」とコメント。さらに、「2025年から『働き方先進地』を目指す取り組みを推進しており、『養生』をコンセプトとした働く場所の整備は、全ての人が自分らしく働く環境づくりの力強い後押しになる」と述べ、プロジェクトの成功に向けて市として全面的な支援を約束しました。


会社・団体概要
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小平株式会社(KOBIRA Corporation)
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代表者:代表取締役社長 小平勘太
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所在地:〒899-2201 鹿児島県日置市東市来町湯田3319-13
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設立:1965年(昭和40年) ※創業:1912年(明治45年)
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社員数:75名(グループ125名)
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事業:1912年(明治45年)に鍛冶屋として創業し、現在はLPガス・石油等のエネルギー事業、DX事業、貿易事業を展開する創業114年の地域商社。2024年2月に本社を日置市東市来町湯之元へ移転し、「街まるごとオフィス」構想を推進。2026年8月に太陽ガス株式会社との経営統合・合併を予定。
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Yunomoto Village合同会社
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代表社員:小平勘太
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所在地:鹿児島県日置市
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設立:2025年7月1日
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出資:小平株式会社(1,000万円)、合同会社健康はうす(1,000万円)
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事業:「猫狐馬ノ杜」の運営主体として設立。企業・市民が連携した持続可能な地域経営モデルの構築を担う。
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