講義の背景
ETIC.は、複数のパートナー企業と共に、社会課題解決を目指す起業家を育成・支援する「社会起業塾イニシアティブ」の事務局を務めています。NECとは2002年度から協働し、「NEC社会起業塾」として長年にわたりプログラムを展開してきました。
今回の講義は、横浜市立大学国際商学部の吉永崇史教授が担当する「【100周年記念特別講座】社会貢献型実習」の一環として実施されました。SDGs達成に向けた企業や個人の社会貢献活動を理解し、実践的なビジネスモデルを学ぶことを目的としています。ETIC.は、社会起業塾イニシアティブの事務局としてプログラムをコーディネートし、パートナー企業であるNECと、NEC社会起業塾の卒塾生であるBANSO-COに協力を呼びかけ、今回の3者登壇が実現しました。この連携講義は2022年度から継続しており、今回で4年目の開催となります。
3つの視点から語るパートナーシップ
講義のテーマは「企業とソーシャルセクターとのパートナーシップ」。なぜ異なるセクターが手を取り合い、社会課題解決に挑むのか、それぞれの立場からその意義と実践が語られました。
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ETIC.から:社会起業塾イニシアティブの概要と、社会起業塾における企業とソーシャルセクターの連携・協働の意義について説明がありました。
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NECから:創業期の若手起業家育成プログラム「NEC社会起業塾」を実施する企業側の目的、社員と起業家の対話から生まれる気づきや学び、デジタル活用や共創の事例などが紹介されました。
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BANSO-COから:起業のきっかけや事業概要、NECとの連携・協働について、社会起業塾生の視点から紹介がありました。
参加学生の感想
講義後、企業とスタートアップ、NPOが連携することの意義について、多くの学生から感想が寄せられました。
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「社会貢献と利益を両立させることの重要性を再認識しました。社会貢献を“負担”ではなく“価値創造”として捉える視点が、今後の企業経営に不可欠だと感じました。」
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「多くのスタートアップが存在し、それを支える企業や事業も多いことに感動を覚えました。多くの人が、自分なりの方法で世界をより良くしたいという熱い気持ちで活動しているのだと思いました。」
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「スタートアップのスピード感や柔軟性を取り入れることが大手企業にとっても利益につながる場合があるという話が印象的でした。大手企業とスタートアップが協力し、それぞれの得意分野を活かすことで価値を生み出す『起業塾』の取り組みには大きな意味があると理解できました。」
横浜市立大学 国際商学部の吉永教授からは、「授業を通じて、学生が社会課題を自分事として捉え、企業やNPO・起業家が対等な立場で連携・協働しながらその課題解決に挑むことを学ぶのは、非常に大きな意義があります。『NEC社会起業塾』のような取り組みは、社会に新しい価値を生み出す人材を育成するうえで重要な役割を果たしています。学生にとっても、こうした実践事例に触れることで、将来のキャリア選択や社会への関わり方を考えるきっかけになり、勇気を持って自分なりの『社会がより良くなること』に向けて一歩踏み出すことを心から願っております。」とのコメントがありました。
今後の取り組み
ETIC.は、今回の講義のような取り組みを通じて、企業、NPO、起業家が対等な立場で協働する実践例を伝え続けることで、次世代を担う若者が社会課題への関心を深め、未来に向けたアクションを広げるきっかけとなることを目指します。
社会起業塾では、引き続きパートナー企業と共に社会課題解決に挑む起業家を支援し、セクターを超えた協働のエコシステムを育んでいくとのことです。
参考情報
社会起業塾イニシアティブ
社会課題に向き合い、社会変革を目指す起業家に特化した育成・伴走支援プログラムで、今年で24年目を迎えます。これまでに164名の社会起業家を輩出し、起業家と企業が互いに貢献し合う文化を育んできました。
ウェブサイト:https://kigyojuku.etic.or.jp/
株式会社BANSO-CO
東京科学大学(旧東京医科歯科大学)発のベンチャー企業で、メンタルヘルスケア不調の予防に焦点を当て、オンライン相談サービスや企業向け研修を提供しています。2021年に創業後すぐにNEC社会起業塾に参加し、NECとの連携を深めています。
ウェブサイト:https://www.banso-co.co.jp/companyinfo
NPO法人ETIC.
1993年創業、2000年にNPO法人化。起業家育成、異なるセクター間の共創コーディネート、コーディネーター育成に取り組んでいます。これまでに約19,000名が実践型インターンシップや起業支援プログラムに参加し、約2,200名が起業しました。
ウェブサイト:https://www.etic.or.jp/



