「エンジニア辞めない!」オーエムネットワークが実践する、楽しく成長できる勉強会制度の秘密

新潟県に拠点を置くオーエムネットワーク株式会社が、エンジニアの離職率7%未満(業界平均9〜13%)、新卒3年以内定着率90%以上(全国平均70%前後)という素晴らしい実績を上げています。この数字の背景には、月1回開催される「開発部勉強会」というユニークな取り組みがありました。派手さはないけれど、地道に続けることで、社員が安心して働き、自律的に成長できる環境が育まれているのです。
地方のIT人材不足、どう乗り越える?
IT人材不足は全国的な課題ですが、特に地方では深刻です。経済産業省の予測では、2030年には最大79万人ものIT人材が不足すると言われています。都市部への集中が進む中、地方企業が優秀なエンジニアを確保するのは至難の業です。

(参考:経済産業省の調査)
オーエムネットワークも、新潟で事業を展開する中でこの課題に直面していました。そこで同社が選んだのは、「外から優秀な人材を連れてくる」のではなく、「今いるメンバーが成長し続けられる環境を整える」という戦略です。この方針が、前述のような高い定着率と低い離職率につながっています。勉強会だけがその要因ではありませんが、学びを大切にする組織文化や、気軽に相談できる雰囲気、キャリアをサポートする環境など、さまざまな取り組みが組み合わさって現在の姿が形作られていると考えられます。
「教える」ことで学びが深まる!技術力の複利効果
オーエムネットワークの勉強会の大きな特徴は、初級エンジニアからベテランまで、全員が発表者になることです。新入社員は基礎的な学習内容を、中堅社員は業務でぶつかった課題の解決事例を、そしてベテランは最新技術や専門知識を共有します。
これは、「人に教えることで学習定着率が90%に達する」というラーニングピラミッド理論に基づいています。発表の準備を通して知識が整理され、質疑応答で新しい視点が得られる。この「教える側」と「学ぶ側」の循環が、個人の学びを組織全体の財産として積み上げていく「技術力の複利効果」を生み出しているのです。

(出典:株式会社マイナビ「ラーニングピラミッド」より)
課題を乗り越え、さらにパワーアップ!
実は、勉強会は最初から順調だったわけではありません。立ち上げ当初は、発表テーマがAIや機械学習に偏ったり、メンバーのスキルレベルに差があったりして、全員が満足できない時期もありました。特に初級者の発表では、内容がうまく伝わらないこともあったそうです。
そこでオーエムネットワークは、すぐに改善策を実行!現在は「初級者編」と「上級者編」の二部制で勉強会を進めています。初級者は自分に合った基礎的なテーマで発表に挑戦しやすくなり、上級者はより専門的な議論ができるようになりました。
さらに、初級者編ではマネージャーが発表スライドを事前にレビューする仕組みを導入。「聞き手に伝わるか」「内容が整理されているか」を一緒に確認することで、若手は安心して発表に臨め、発表者自身の理解も深まるという良い循環が生まれています。

地方から日本のIT人材育成モデルを発信!
勉強会は、すぐに大きな成果が出るような特別な施策ではありません。しかし、継続してきたことで、エンジニア同士の会話が増え、困った時に助け合える雰囲気が生まれ、心理的な安心感も高まったと言います。若手からは、「発表を通じて自分の成長を実感できた」という喜びの声も聞かれています。
オーエムネットワークは、この勉強会制度をさらに発展させ、地元の大学や専門学校と協力して「新潟IT人材育成エコシステム」の構築を目指しています。また、この勉強会のノウハウをオープンソース化し、同じようにIT人材不足に悩む地方企業にも広めていくことを考えているそうです。
「人材を資産として育てる」という人的資本経営の考え方が注目される今、オーエムネットワークの取り組みは、日本のIT人材不足という大きな課題に対する一つのヒントになるかもしれません。地方都市でもIT人材を育て、定着させることができるというモデルケースとして、今後のさらなる進化に期待が高まります。
会社概要
オーエムネットワーク株式会社は、新潟県新潟市中央区に本社を置く業務システム開発を手掛ける会社です。
-
会社名: オーエムネットワーク株式会社
-
所在地: 新潟県新潟市中央区
-
代表取締役社長: 山岸 真也
-
事業内容: 業務システム開発、シフト管理システム「R-Shift」、勤怠管理システム「R-Kintai」
-
提供Web:



