なぜ今、家庭に「聴く力(アクティブリスニング)」が必要なの?
最近の調査では、子育て家庭の約6割が「孤独感」を感じていることが明らかになっています。核家族化が進み、弱音を吐ける相手がいない「孤立した育児」は、親の心の余裕を奪い、つい子どもに厳しい言葉を投げかけてしまう原因となることがあります。また、日本の若者の自己肯定感が他国と比べて低い傾向にあるのは、家庭内で「評価や判断を伴うアドバイス」が多いことが背景にあると言われています。
株式会社Lively代表の岡えり氏は、医療現場で「親の言葉に一生囚われ続ける人々」を目の当たりにした経験から、「子どもの健全な心を育てる(親トラウマをつくらない)こと」が社会にとって最も重要だと訴えています。
親野智可等氏が語る「トゲのある言葉」と、関係を良くするヒント
『親の言葉100』の著者であり、人気マンガ「ドラゴン桜」の指南役としても知られる親野智可等氏は、自身の教師時代の失敗談を交えながら、言葉の重みを語りました。

対談では、今日から実践できる「自信を育む3つの習慣」が紹介されました。
- アドバイスより先に共感: 子どもが困っている時に、励ましたり指導したりする前に、「大変だったね、お母さんでも悩むわ」と、まずは子どもの気持ちを100%受け止めることで、子どもは自分で心を整理し始めるきっかけになります。
- 和して同ぜず(共感と同調の違い): 気持ちには共感するけれど、不適切な行動に安易に同調しないことが大切です。この一線を引くことで、ただ甘やかすだけではない「信頼関係(ラポール)」が築かれます。
- 先褒め効果: 「書き直しなさい!」と言う前に、「この字のはらいは綺麗だね」と、まず良い点を見つけて肯定します。先に褒めることで、相手の心が開き、その後の提案がより伝わりやすくなります。
「親のSOSを誰が聴くの?」——話すことが最強のセルフケアになる理由
親野氏は、自身が保険の営業担当者に2時間話を聞いてもらっただけで「心に羽が生えたように軽くなった」という経験を挙げ、第三者に「ただ聴いてもらうこと」がいかに救いになるかを語りました。「親は日頃のストレスで、常に『キレる準備』ができている」からこそ、優先順位をつけて手抜きを認め、自分の弱音を吐き出せる場を持つことが、結果として子どもを伸ばす言葉がけにつながると述べました。

岡氏も、3人の子育て中に「朝起きて寝るまで子ども優先の生活の中で、知らぬ間に自分の気持ちが置き去りになってしまう」と感じた経験を共有しました。仕事帰りなどの隙間時間に、オンライン傾聴サービス「LivelyTalk」で話すことで思考が整理され、気持ちがスッキリすると語りました。
参加者の声
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「共感するけど、同調はしない。頭で分かっているつもりだったけど、この言葉にハッとしました」
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「夫婦関係やコミュニケーション全般に通ずる話が聞けて本当に素晴らしい時間でした」
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「豊富な経験に裏打ちされたエピソードを聞くことができ、大人の普段の人間関係にも通じるものがあり、とても有意義な時間でした」
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「お母さんたちはキレる準備ができている——この言葉が刺さりました」

Active Listening Talks(ALT)について
Active Listening Talks(ALT)は、株式会社Livelyが主催する月次開催のトークイベントシリーズです。各界の第一人者をゲストに迎え、Lively代表の岡えり氏との公開対談形式で「アクティブリスニング(傾聴)」をさまざまな角度から深掘りします。
アクティブリスニング(積極的傾聴)とは、相手の言葉を評価・判断せず、共感的・能動的に受け止める傾聴の技法です。1on1の質向上、心理的安全性の構築、子育ての言葉かけ、夫婦間コミュニケーションなど、人間関係のあらゆる場面に応用できるスキルとして注目されています。
今後の展開
次回のActive Listening Talks(ALT)は、2026年4月10日(金)に株式会社サンリオエンターテイメント代表取締役社長の小巻亜矢氏をゲストに迎え、組織の中で対話をどう活かすか、そしてすべての経験を活かすキャリアをテーマに深掘りする予定です。
登壇者プロフィール
親野 智可等(おやの ちから)氏

教育評論家。本名、杉山桂一。長年の教師経験をもとに、子育て、しつけ、親子関係、勉強法、学力向上、家庭教育について具体的に提案。『親の言葉100』『子育て365日』『反抗期まるごと解決BOOk』などベストセラー多数。人気マンガ「ドラゴン桜」の指南役としても著名。Threads、Instagram、X、YouTubeなどでも発信中。
岡 えり(おか えり)氏

株式会社Lively 代表取締役社長。神奈川県立保健福祉大学卒業後、作業療法士として精神科や訪問リハビリの仕事に従事。結婚・出産を経て、3人の子育てと仕事の両立が困難で専業主婦になる。社会から断絶された生活に生きがいを失い、孤独を感じる中で「人は話を聴いてもらうだけで元気になる」というコミュニケーションの価値を再認識。「聴く」という新しい働き方の選択肢をつくるため、2020年に株式会社Livelyを創業。オンライン傾聴サービス「LivelyTalk(ライブリートーク)」の運営や、企業向けアクティブリスニング研修などを幅広く展開しています。
株式会社Lively/LivelyTalkについて
株式会社Livelyは、「聴くで世界を変える」をミッションに、アクティブリスニング(傾聴)の実践と普及に取り組む会社です。オンラインアクティブリスニング協会サービス「LivelyTalk」の開発・運営、アクティブリスニングを用いた企業研修・コミュニティ運営・認定講座を行っています。
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LivelyTalk(オンライン傾聴サービス):https://www.lively-talk.com
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アクティブリスニング協会 認定講座:https://about.lively-talk.com/service/academy



