「子どもを変える」ではなく「安心できる関係」を
自閉スペクトラム症(ASD)や知的障害など、発達が気になる子どもを育てる家庭では、「ことばの遅れ」や日々の関わり方に関する不安が多く聞かれます。専門的な支援機関の利用が広がる一方で、待機期間の長期化や地域による格差といった課題も存在します。そんな中、子どもと最も長く過ごす「家庭」での関わり方を学ぶ機会は、まだまだ十分とは言えません。
今回のセミナーでは、医療や支援機関だけに頼るのではなく、専門知識を家庭の日常に活かすことが提案されました。特に強調されたのは、「子どもを変えなければ」という焦りではなく、「まず安心できる関係をつくることが大切」という視点です。この考え方に基づき、家庭で実践できる具体的な関わり方が共有されました。
精神科医の特別講演と参加者の声
セミナーでは、今川氏から発達科学コミュニケーションを受講した3名の生徒による実践成果の発表がありました。さらに、塩釜口こころクリニックの院長を務める精神科医・さわ氏による特別講演「子どもが本当に思っていること」も開催されました。

講演では、
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子どもが安心できる関わり方の大切さ
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親の声のかけ方や話すスピードが与える影響
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行動を変えさせるのではなく、気持ちを理解する視点
などが共有されました。
今川ホルン氏は、自閉症の長女を育てる母親でもあり、これまで多くの保護者支援に携わってきました。精神科医・さわ氏が語った「不安の強い母ほど、見ない・待てない・気づかない」という言葉や、今川氏自身の経験から生まれた「お母さんは、そばで笑ってくれるだけでいい」というメッセージは、参加者の大きな共感を呼びました。

参加者からは、「自分のことを言われているようだった」「子どもを見る視点が変わった」「家庭での関わり方を改めて見つめ直す時間になった」といった感想が寄せられ、セミナーが多くの保護者にとって有意義な時間となったことがうかがえます。
家庭が子どもの成長の土台に
発達支援は専門機関だけで完結するものではなく、子どもが最も身近で長い時間を過ごす「家庭」こそが、安心感と成長の土台になると言われています。不安がゼロになることはありませんが、先回りするのではなく、立ち止まって目の前の子どもを見て、待ち、気づく。そうした選択ができる親を増やすことが、今川氏の目指すところです。今後も「家庭でできる関わり方」を社会に広げ、発達障害の子どもの課題解決に貢献していくとのことです。
イベント概要
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イベント名: 発達が気になる子が ぐんぐん育つ♪ 子育てセミナー(出版記念)
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日時: 2026年1月31日(土)13:00〜15:00(開場12:30)
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会場(対面): TKP名古屋駅前カンファレンスセンター 8階 ホール8A
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参加者: 発達が気になる子の保護者:オンライン・会場合わせて延べ203名
主催者プロフィール

今川 ホルン(株式会社ここから発達らぼ代表)
発達科学コミュニケーションマスタートレーナー。帝京大学大学院修了後、臨床心理修士、公認心理師の資格を取得。埼玉県の病院で臨床心理士として勤務中、長女を出産し、後に自閉症の診断を受けました。この経験をきっかけに児童発達支援事業所での勤務も経験し、発達科学コミュニケーションに出会います。家庭での親の声かけが、自閉症のある子どもの発達を支える重要な要素であることを実感。現在はマスタートレーナーとしてプログラム提供と支援者育成に取り組んでいます。
2024年には初の著書『脳を育てれば会話力がみるみる伸びる!ことばが遅い自閉症児のおうち療育』を出版し、発売1か月で重版が決定。2025年12月には2冊目となる『ことばが遅い自閉症児のおうち療育実践編 脳を育てるあそび77』を出版しています。
今川ホルン氏のInstagramはこちら:
https://www.instagram.com/horn.imakawa
書籍・メディア掲載情報はこちら:
https://horn2020.com
会社概要

株式会社パステルコミュニケーション
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代表者: 吉野加容子
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所在地: 〒170-6045 東京都豊島区東池袋3-1-1 サンシャイン60 45階
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事業内容: 子育て講座の運営、発達に関するリサーチ・開発、起業支援事業
同社は「すべての子どもが健やかに育つ社会」の実現を目指す国民運動「健やか親子21」の応援メンバーでもあります。



