乳がん患者さんの新たな「心の支え」AIピアサポーターが登場!
乳がんの治療は、身体的な苦痛だけでなく、再発への不安や孤独感など、精神的な負担も大きいものです。医療現場では、時間的な制約や相談への心理的なハードルから、患者さんが悩みを一人で抱え込んでしまうケースも少なくありません。
そんな中、国立大学法人岡山大学が、乳がん患者さんの心のサポートに特化したAIチャットボット「AIピアサポーター」を開発しました!これは、乳がん経験者の視点を取り入れて設計されたAIで、患者さんがいつでも、どこでも、気軽に悩みを打ち明けられるようになることを目指しています。
AIピアサポーターってどんなもの?
このAIピアサポーターは、岡山大学の長谷井嬢教授(特任)が長年研究してきた「患者さんの心に寄り添うメンタルケアAI」の技術がベースになっています。最大のポイントは、乳がん経験者としての「ペルソナ(AIキャラクター)」が対話してくれること。専門医が多くの患者さんの経験知見を集約して慎重に設計しているため、より患者さんの気持ちに寄り添ったサポートが期待できます。
日中の忙しい時間帯を避け、夜間など患者さんの好きなタイミングで対話できるので、「今すぐ誰かに話を聞いてほしい」という切実な声に応えてくれるでしょう。
岡山大学病院で実証試験がスタート!
開発されたAIピアサポーターがどれだけ役に立つのか、その実用性を確かめるため、岡山大学病院の乳腺・内分泌外科で実証試験が始まりました。枝園忠彦教授や藤原由樹医員を中心としたチームが、乳がん治療(周術期化学療法、手術、再発治療)で入院する患者さんを対象に、12週間のAI利用を通じて、満足度やQOL(生活の質)への影響を検証します。
この取り組みが、将来的にがん患者さんのケアの新しい選択肢となる、大切な一歩になることはきっと間違いないでしょう。
開発者の熱い想い

長谷井嬢教授は、「がん患者さんは身体的な苦痛だけでなく、夜間や休日に一人で抱え込む不安や孤独感といった、目に見えないストレスとも闘っています。私たちは、こうした『医療スタッフには言いづらい』『今すぐ誰かに聞いてほしい』という切実な声に応えるため、AIを用いたメンタルケアサポートの開発を続けてきました」と語っています。
AIピアサポーターが、時間を気にせずどんな些細な不安も打ち明けられる「心の支え」の一つになることを信じ、今後もQOL向上への貢献を科学的に検証し、より多くの患者さんに安心を届けられるよう開発と改善を重ねていくとのことです。
研究を支える資金
この研究は、公益財団法人 橋本財団の2024年度福祉助成金(福祉機器等開発)と、JST スタートアップ・エコシステム共創プログラム(PSI2024_S1A10)の支援を受けて実施されました。
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岡山大学の取り組み


国立大学法人岡山大学は、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」を支援しており、政府の第1回「ジャパンSDGsアワード」特別賞も受賞しています。地域中核・特色ある研究大学として、共育共創を進める岡山大学の今後の活躍に注目が集まります。





