こどもまんなか社会の実現へ!産官学民が連携した「こどものまわりのおとなサミット2025」レポート

各団体の活動発表

第1部では、全国各地で活躍する6つの団体が、それぞれのユニークな活動を紹介しました。グラフィックファシリテーションという手法も取り入れられ、参加者たちはイラストや文字で意見や思いを共有し、ディスカッションを深めていきました。

NPO法人 ベビースマイル石巻

NPO法人ベビースマイル石巻の荒木氏は、東日本大震災での自身の経験を活動の原点とし、子育て当事者の声を行政や社会に届ける活動を展開しています。命の力や若い世代が地域復興に果たす重要性を実感したそうです。

NPO法人ベビースマイル石巻の活動紹介

一般社団法人 未来の準備室

一般社団法人未来の準備室の青砥氏は、高校生が無料で利用できるカフェ「EMANON」を運営。居場所の提供だけでなく、探究活動やプロジェクトの拠点として、地域と高校生をつなぐ橋渡し役を担っています。

一般社団法人未来の準備室の活動紹介

株式会社埼玉りそな銀行

株式会社埼玉りそな銀行の鈴木氏は、「企業は地域とともに発展する存在」という理念のもと、銀行支店や未利用施設を活用したこどもの居場所づくりに取り組んでいます。NPOとの連携や行員派遣を通じて、企業力を地域課題解決に生かすモデル構築を目指しているとのことです。

株式会社埼玉りそな銀行の活動紹介

NPO法人 じっくらあと

NPO法人じっくらあとの小浦氏は、医療・福祉・教育が連携した地域ケアを軸に、学校外の居場所づくりや性教育、ライフスキル支援など多様な活動を展開。「小さなすれ違いを支えに変える」関係づくりを大切に、「ゆるやかな公私混同」をポイントとして活動しています。

NPO法人じっくらあとの活動紹介

一般社団法人 JUNTOS

一般社団法人JUNTOSの吉村氏は、「友だちでも先生でもない、身近な大人」としてこどもに寄り添い、フリースペースや地域イベントを通じて多様な人々が交わる場を創出。「ちがい」を「人をつなぐカギ」と捉え、こどもと大人が共に育ち合う関係性を大切にしています。

一般社団法人JUNTOSの活動紹介

学校法人南九州学園 南九州大学

南九州大学の宮内氏は、大学・地域・こどもが「斜めにつながる」関係性を軸とした「斜めプロジェクト」を展開。大学キャンパスをこどもの居場所として開放し、不登校支援や多様な学びの場を提供。大学を「地域とともに未来をつくる拠点」へと変える挑戦を進めています。

南九州大学の活動紹介

フィッシュボウル形式セッションとパネルディスカッション

「見えない壁」をどう越えるか、というテーマで行われたフィッシュボウル形式セッションでは、学校・地域・大人間の心理的・制度的なハードルについて活発な意見が交わされました。地道な関わりを積み重ねて信頼関係を築くことの重要性が共通認識として浮かび上がりました。

フィッシュボウルセッションの様子

議論を通じて繰り返し語られたのは、「こどもをまんなかに置く」という視点の力。この視点があることで、立場の異なる大人同士でも対話や協働が生まれることが共有されました。大学生や高校生といった「大人とこどもの間に位置する」存在が関わることで、世代を超えた学び合いの循環が生まれていることも示されましたよ。

セッションで意見交換する参加者

後半のパネルディスカッションでは、多様性と持続可能性を支えるこども中心のコミュニティづくりについて深掘りされました。コロリドージャパン合同会社代表の竹内ひとみ氏からは、「食卓を囲むことが人の心を開き、世代の違いを越えた自然な対話を生み出す」という貴重な経験が語られました。また、こどもが場の中心にいることで、大人の行動やモラルが高まり、安心感のあるコミュニティが形成される点も共有されました。

パネルディスカッションのグラフィックレコーディング

活動の継続における経済的な持続可能性も重要な課題として挙げられ、無償の善意だけでなく、企業や金融機関、行政との連携の仕組みづくりが大切であると示唆されました。「支援する側・される側」ではなく「一緒につくる仲間」として関わる姿勢が、人とのつながりをサステナブルにするという視点も共有され、大人自身も無理なく楽しめる「余白」を持つこと、そして人とのつながりを大切にするネットワークが、活動の継続と地域の力につながることが改めて確認されました。

パネルディスカッションの様子

こどもまんなかアクション 2025年度 活動報告

イベントの第2部では、こども家庭庁 成育局 成育環境課長兼こどもまんなかアクション推進室長・安里 賀奈子氏より、2025年度の活動報告が行われました。報告によると、「こどもまんなかアクション」の応援サポーターは、2025年2月2日時点で4,176団体・企業・個人に達し、前年から約1,200件も増加するなど、着実に広がりを見せているそうです。

新規参加団体の事例として、「#こどもまんなかやってみた」をきっかけにつながった「るりあるく」や、全国こども食堂支援センター「むすびえ」などが紹介されました。また、こども家庭庁のホームページには212件もの事例が紹介されており、活動の可視化が新たな参加へとつながる好循環を生んでいると説明されました。

活動報告の様子

こども家庭庁による活動報告

全国展開の柱である「リレーシンポジウム」は、北海道から沖縄まで42の自治体が参加し、地域特性を生かしたテーマで「こどもまんなか」の理念を共有・発信しています。東京都だけでなく、各地域から発信することの重要性が強調されました。

「ユースのアクションサミット」や「こどもの居場所づくりオールミーティング」といった応援サポーターとの連携イベントも開催され、こども・若者自身が主体となる活動や、居場所づくりに関わる多様な立場の参加者による意見交換が行われました。これらの取り組みを通じて、自治体からは「地域全体で取り組むことの重要性」や「継続することが力になる」といった声が、企業からは「社員の意識向上やブランディング、採用面での効果」が寄せられています。さらに、こども・若者からは「意見を言えば社会が変わると実感できた」「楽しいから続けている」といった前向きな声も上がっているそうです。

プログラム紹介

今後の展望としては、2026年度以降も全国各地で自治体と連携した「リレーシンポジウム」を開催し、特に大学生をはじめとする若者世代への発信と対話を強化していく予定だそうです。こども・若者の声を政策に生かす取り組みが、これからもどんどん進んでいくことでしょう!

今後のアクションについて語る

アーカイブ配信

今回のサミットの様子は、公式YouTubeでアーカイブ配信されています。熱い議論をぜひご覧ください!

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