防災意識のきっかけは「災害報道」や「身近な経験」
全国の20~69歳男女296名を対象に行われたこの調査によると、約半数の人が「日ごろから防災を意識している」と回答しています。そのきっかけとして最も多かったのは「国内の災害報道(79%)」や「防災に関するニュース・記事(56%)」でした。
一方で、「自身の被災経験(19%)」や「家族・友人の被災経験(16%)」も一定数存在し、約4人に1人が身近な被災を経験していることが示されています。この結果から、防災は決して他人事ではない、という生活者の実感があることがうかがえます。実際に、回答者の73%が災害に対して「不安を感じている」と答えています。
災害への不安が「備えたいもの」に影響
災害に対して不安を感じている人は、地震(97%)だけでなく、水害、火災、風災など、複合的な災害を想定している傾向が見られました。これらの人々は、災害時の「生活維持」を重視し、水や食料の備蓄(86%)、懐中電灯・ランタン(82%)などを準備している割合が高いことが分かっています。
しかし、トイレ用品や寝具(テント・寝袋など)については、必要だと感じていても、実際に準備している割合は低いというギャップも見られました。

一方、災害への不安をあまり感じていない層では、水や食料の備蓄(48%)、懐中電灯・充電器(31%)といった最低限の備えに留まり、「特に何も備えていない」と回答した人が約3割に上るという結果が出ています。

備えられない理由は「物理的制約」と「なんとなく大丈夫」
備えたい気持ちはあるのに、なぜ実際には行動できないのでしょうか?
防災意識や災害への不安が高い層では、「保管場所がない(37%)」「費用がかかる(36%)」「賞味期限や使用期限の管理が面倒(31%)」といった物理的・管理的な制約が大きな理由となっています。
対照的に、防災意識や不安が低い層では、「なんとなく大丈夫だと思っている(66%)」「過去の災害で困らなかったため必要性を感じない(33%)」といった心理的なハードルが浮き彫りになりました。

生活者が求めるのは「管理しなくていい防災」
今回の調査からは、生活者が「管理の手間を減らしたい」という強いニーズを持っていることが見えてきました。
具体的には、次のようなサービスへの期待が寄せられています。
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備蓄品の期限管理・自動更新サービス
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衛生用品の必要量診断
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自治体と企業が連携した避難所情報の一元化
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個人や家庭に合わせた防災グッズのカスタマイズ
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大型防災用品の保管・預かりサービス
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災害時に指定場所へ届ける仕組み
被災経験者からは、電源確保、通信手段、防寒・寝具の重要性を指摘する声も多く上がっており、これらのニーズに応える新たな防災サービスの開発が期待されます。
防災は「意識」から「仕組み」で支える時代へ
この調査結果は、防災が個人の努力だけに委ねられるのではなく、管理・保管・情報といった側面を「仕組み」で支援していく時代が来ていることを示唆しています。これからの防災は、生活者の負担を減らし、誰もが無理なく備えを続けられるようなサービスやシステムが求められるでしょう。
関連情報
今回の調査結果について、さらに詳しい考察はこちらで読むことができます。
また、調査に関するお問い合わせや、株式会社10の活動については、以下のリンクから確認できます。



