人口2,300人の離島が挑む「関係人口経営」って?
人口約2,300人、高齢化率約40%という海士町が目指すのは、「定住人口を増やす」だけではない、新しい地域経営の形。それが「関係人口経営」です。これは、「住んでいるかどうかにとらわれず、地域にオーナーシップを持つ人を増やす」という考え方をまちづくりの中心に据えるもの。その実現のために立ち上げられたのが、この「海士町オフィシャルアンバサダー制度」なんです。
この制度は、海士町に興味があり、「当事者として関わり続けたい!」と思う人なら、住んでいる場所も年齢も職業も関係なく、誰でも参加できます。情報提供や交流はもちろん、プロジェクトへの参加、さらにはまちの意思決定にまで関われるように、段階的に仕組みが設計されています。
400名突破が示す「応援」から「関わり続ける関係」へ
制度開始から約1年半で400名に到達したことは、単に人が増えただけでなく、海士町と関わりたい人たちが、継続的に地域とつながる仕組みが形になり始めたことを示しています。アンバサダー制度は、ただ応援するだけでなく、「関心を持つ」「関わる」「力を貸す」「意思決定に参加する」といった、それぞれの立場や状況に合わせた関わり方を選べるのが特徴です。
この400名という数字は、地域外にいる多くの人々が、移住や定住だけではない、自分らしい形で海士町と一度きりではない関係を築き始めている証拠と言えるでしょう。アンバサダー一人ひとりの関わりが、次の役割やプロジェクト参加、意思決定へとつながっていく、そんな素敵な循環が生まれていることが、このコミュニティの本当の価値だと考えられています。
これからもアンバサダーの皆さんとの対話を大切にし、誰もが自分なりの関わり方を見つけられるよう、制度は進化を続けていくそうですよ。
ここ半年で加速した3つの動き
① 関係人口が主役のプロジェクトが誕生!「海士町国際交流祭2025」
2025年11月には、アンバサダーでもある金辰泰氏が代表を務める一般社団法人Robo Co-opが企画・主催する『ローカルとグローバルが集う島に!〜海士町国際交流祭2025〜』が、ガバメントクラウドファンディングを活用して海士町で実現しました。関係人口が「支援する側」から「実行する側」へと役割を広げ、地域に関わる動きが具体化しています。

② Web3技術で距離を超える関わりと意思決定「AmanowaDAO」
「AmanowaDAO」を活用し、アンバサダーや関係人口が、地域のプロジェクトへの意見交換や投票、貢献の可視化に参加できる仕組みづくりが進められています。これにより、地理的な距離に関係なく、一人ひとりの関わりや貢献が記録・共有され、次の役割や意思決定につながる循環が生まれ始めています。物理的な来訪に限らない形で地域経営に関わる選択肢を広げる試みとして、実証が重ねられています。
③ AMA Whiskey&Co.(株)のクラフトジン「Godspirits」が金賞受賞!
アンバサダーの一人が代表を務めるAMA Whiskey & Co.株式会社が手がけるクラフトジン「Godspirits」が、国際的な酒類コンペティションでなんと金賞を受賞しました!島外に拠点を置きながらも海士町と関わり続ける関係人口が、海士町の資源を活かした新しい価値を創造している好例ですね。

今後の展望:関係人口を“増やす”から、“活かし合う”地域経営へ
海士町オフィシャルアンバサダー制度は、単に登録人数を増やすことだけが目的ではありません。地域と関わる一人ひとりの関係の質を高め、その積み重ねとして、確かな共感とともにコミュニティが広がっていくことを目指しています。
将来的には、アンバサダー同士や地域との関係がより密になり、数年後には2,500名規模へとコミュニティが穏やかに広がっていくことを理想としています。そのため、今後は
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アンバサダー総会や分科会を設けて、テーマ別・関心別に深く関われるようにする
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オンラインと現地を行き来しながら、一緒にプロジェクトを創り出す
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関係人口の貢献度や関わりの深さが、意思決定や役割に反映される仕組みを作る
といった取り組みを通じて、「関係人口を集める」段階から、「関係人口とともに価値を生み、地域経営に参画・貢献していく」フェーズへと本格的に移行していくそうです。これからも海士町は、関係人口の方々を「外部の応援者」ではなく、地域の未来を共につくっていく「パートナー」として位置づけ、新しい地域経営の形に挑戦し続けます。
都市部企業の皆さんへ:「関係人口経営」を共に創るパートナーを募集中!
一般財団法人島前ふるさと魅力化財団と海士町では現在、海士町オフィシャルアンバサダー制度を基盤とした「関係人口経営」の実証・高度化に一緒に取り組む共創パートナー企業を募集しています。
これは、人口減少や人材不足が進む地域を、「人を雇う/住ませる」だけでなく「社外・地域外の人材と継続的に協働する経営モデル」へと転換する実践です。企業にとっても、以下のような価値を創出するフィールドになると考えられています。
▼ 企業にとっての主な共創価値
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人的資本経営・越境学習の実践フィールド
社員が「関係人口」として地域経営に関わることで、当事者意識・意思決定力・越境スキルを育成 -
CSV/地域共創型事業の実証拠点
自治体・地域事業者・関係人口と連携した新規事業、サービス、実証実験の実装 -
Web3・DAO・コミュニティ設計の社会実装
Amanowa DAOを活用した、分散型意思決定・貢献可視化・新しいガバナンスモデルの検証 -
中長期的な地域パートナーシップ構築
単発のCSR・協賛ではなく、地域経営に継続的に関与するパートナー関係の構築
海士町という小さな自治体だからこそのスピード感でプロジェクトを進め、企業と一緒に仮説検証を繰り返しながら、再現可能なモデルとして磨き上げていくことを目指しているそうですよ。人口減少時代における企業と地域の新しい関係性やまちづくりへの関わり方を、ぜひ海士町から一緒に創り出していきましょう!
「海士町オフィシャルアンバサダー制度」ってどんな制度?
海士町に興味があり、町を応援したいと考える方なら、住む場所や立場を問わず誰でも参加できる仕組みです。登録すると、町の最新情報やイベント案内が届くほか、島内外のプロジェクトや交流の場に関わるチャンスが広がります。さらに、AmanowaDAOの活用も進んでおり、アンバサダー一人ひとりが意見を出し合い、意思決定や新しい挑戦の共創に参加できる場づくりが進められています。
※Amanowa DAOとは: 海士町オフィシャルアンバサダー(関係人口)と、大人の島留学生(滞在人口)を主なDAOメンバーと想定しており、この両者の”海士町を盛り上げることに資する活動”をブロックチェーン上で可視化することによって、その貢献度合いに応じて、”DAO内における意志決定への影響度を高めること”や”貢献度を高めたメンバーしか得られない特典を享受”することができる仕組みとなっています。2025年9月現在、300名以上の海士町の関係人口の方々が、海士町オフィシャルアンバサダー制度へ登録をしており、それぞれの立場から地域とつながり、貢献する活動を行っています。
その他各取り組みについて
1月31日には渋谷QWSでイベント開催!

島根県海士町では、年間200人以上の若者が集まる人材の流れを背景に、都市部企業が関わることで新たな価値創造につながる「関係人口経営」に取り組んでいます。
本イベントでは、「海士町と都市部企業が共創することで作る新しい価値」と題し、若者が集まり続ける人口2,300人の島・海士町と企業が共創する価値について、関係人口経営の事例や企業連携の実践事例から紐解きます。
一般財団法人 島前ふるさと魅力化財団について
教育分野からの貢献である「隠岐島前魅力化プロジェクト」と、離島への新しい人の流れ(還流)づくり「大人の島留学事業」、そして関係人口経営を目指す「海士町オフィシャルアンバサダー制度」を通して、魅力的で持続可能な学校と地域づくりに挑戦しています。
本件に関するお問い合わせは、一般財団法人 島前ふるさと魅力化財団 関係人口DX事業部(Email:ambassador@okidozen.jp)まで。



