「つながりの過剰」と「ひとりの安心」って?思春期世代が求める新しい居場所を考えるセミナー開催!

土井隆義氏が語る、子どもたちの「変容」

セミナーの冒頭では、筑波大学教授の土井隆義氏が登壇し、現代の子どもたちが抱える「生きづらさ」の背景を解説しました。青少年犯罪や不登校、自殺者数のデータをもとに、経済状況や大人社会の変化が子どもたちの意識や対人関係にどのような影響を与えているのかを深く考察。「10〜20年前とは明らかに異なる子どもたちの地殻変動」という言葉は、参加者に大きな気づきを与えたようです。

土井隆義氏の講演風景

4,000人調査で判明!「非交流型」ニーズの高さ

続いて、北海道大学の加藤弘通氏と早稲田大学の白田好彦氏が、全国の10代約4,000人を対象にした「居場所に関するアンケート」の結果を発表しました。驚くことに、思春期世代の約3分の1が、人との交流やプログラム参加を重視しない「秘匿性」や「ひとり志向」を重視する「非交流型重視グループ」に分類されることが明らかになりました。従来の「交流」が前提の居場所とは異なるニーズが浮き彫りになった形です。

3keysユースセンター、5年間の実践と閉館、そして新たな展開へ

第2部では、3keys代表の森山氏が、2021年から運営してきた「非交流型・非プログラム型」の居場所であるユースセンターの実践報告を行いました。資金集めから始まり、5年間にわたる運営、そしてコロナ禍での継続の苦労を振り返りつつ、3月17日をもって本センターを閉館することを発表しました。森山氏は、この新しい居場所の必要性を訴え続けてきた軌跡と、閉館への無念さを語りつつ、その志が行政の事業に活かされていくことへの希望も伝えました。

3keys代表 森山氏の報告

港区が動く!高校生世代の「ひとりで過ごせる居場所」づくり

次に、2027年1月に新たな居場所を立ち上げる予定の港区から、子ども若者支援部の矢ノ目真展氏が登壇しました。3keysは本計画の初期段階から情報提供や提言を通じて伴走しており、今回の新設は、3keysが培ってきた「非交流型・非プログラム型」の実践が、行政による公的事業に活かされる重要な一歩となります。矢ノ目氏からは、計画策定から予算確保までの道のりが語られ、民間での取り組みが社会の仕組みとして定着していく希望を感じさせる報告となりました。

港区子ども若者支援部の発表

官民を交えたトークセッション

セミナーの最後は、こども家庭庁の大山宏氏、元港区子ども家庭支援センター所長の保志幸子氏らを交えたトークセッションが行われました。「非交流型・非プログラム型」の居場所が持つ意味や、今後どのような居場所づくりをしていくべきかについて、それぞれの立場から感じたことが話し合われ、セミナー全体を振り返りました。

官民を交えたトークセッション

参加者の声

セミナーに参加した方々からは、次のような感想が寄せられています。

  • 「『非交流型』という新しい形の居場所がとても魅力的で、支援に対する姿勢や考え方が素敵だと思いました。」

  • 「スポットが当たりにくい中高生の葛藤を、さまざまなデータやエピソードから知ることができました。」

  • 「大事な自己表現の機会を奪われている子ども達、練習をさせてもらって来なかった子ども達が思春期に友達とコミュニケーションを求められるのはとてもハードルが高いと言える。日本の環境では誰かの支援を受ける事が恥ずかしい事のように思わされている事も受援力を下げていく事になると思う。子どものいる環境全体を見直して考える良い機会となりました。」

今回のセミナーが、思春期世代の居場所づくりを考えるきっかけとなり、子どもたちに必要な支援が届くことにつながることを願っています。3keysは今後もこのようなセミナーを通じて、すべての子どもの権利が保障される社会づくりを目指して活動を続けていくとのことです。

セミナー告知ポスター

アーカイブ動画配信中!

本セミナーの内容は、2026年4月1日(水)よりアーカイブ動画として配信されています(有料/1,000円)。当日参加できなかった方も、ぜひこの機会に、思春期世代が求める「つながり」と「安心」について考えてみませんか?

お申し込みはこちらからどうぞ!

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