はじめに:慶應義塾大学が「システミックデザイン」に本格着手!
慶應義塾大学グローバルリサーチインスティテュート(KGRI)は、新しいイノベーション創出手法として注目を集める「システミックデザイン」の研究と社会実装を行うための新組織「慶應システミックイノベーション・センター(仮称)」の設立に向けて活動をスタートさせました!
このプロジェクトは、サービスデザインやシステミックデザインの第一人者である慶應義塾大学経済学部・武山政直教授が中心となり、一般社団法人デサイロが企画・運営面で協力しています。学術研究と社会実装を横断するプラットフォームとして、これからの社会に貢献していく予定です。
地球温暖化や国際情勢の不安定化など、私たちが直面する課題はますます複雑になっていますよね。そんな中で、企業には事業活動を通じて社会課題を解決することが強く求められています。この活動は、まさにそんな現代のニーズに応えるものです。
「システミックデザイン」ってどんな手法?
「システミックデザイン」とは、複雑な社会システムや環境問題、組織の課題などに対して、関係性に着目して根本的な変革を目指す画期的な手法です。いま話題の「デザイン思考」と「システム思考」を融合させたもので、多様なステークホルダーとの共創が求められる現代において、大きな期待が寄せられています。
この手法には、いくつかの特徴があります。
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システムそのものを動かす、システムレベルでの変革を目指すこと
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複数の介入策を戦略的に組み合わせたポートフォリオを作り、多様なステークホルダーとの連携を促すこと
実際に、フィリップス社による新興国ヘルスケア施設整備や、国連開発機構(UNDP)とユニリーバ・パキスタンによるゼロプラスチック都市へのシステム変革プロジェクト、ノルウェーの省庁横断による運転免許更新サービス改革プロジェクトなど、世界中で活用されているんですよ。
こんな企業・行政関係者におすすめ!
「システミックデザイン」は、以下のような課題を抱える企業や行政関係者にとって、きっと役立つはずです。
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企業経営で「社会性」と「経済性」の両立が求められる中で、自社がどのような社会課題に対応すべきか、中長期的なビジョンを描けていない
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自社のビジネスを循環型にシフトしたいけれど、具体的な方法がわからない
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「社会性」と「経済性」の両立というテーマを、研究企画や研究開発にどう反映すべきか悩んでいる
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社会課題が複雑化する中で、従来のデザイン手法ではイノベーション創出に限界を感じている
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社外との共創やオープンイノベーションの仕組みを検討しているが、対象とする課題やプログラム設計に難しさを感じている
今後の活動内容と3つの特徴
慶應義塾大学は、研究センターの設立も視野に入れ、以下の3つの柱で活動を進めていく予定です。
- 研究:
「システミックデザイン」の方法論開発 - コンサルティング:
「システミックデザイン」の手法を活用した企業・行政向けのコンサルティングサービス提供 - 社会発信:
「システミックデザイン」に関する社会への啓蒙活動
この活動には、3つの大きな特徴があります。
- 世界的に注目を集める「システミックデザイン」の研究開発&社会実装
世界中で関心が高まっている「システミックデザイン」の方法論を活用し、企業の課題解決に貢献します。 - 慶應の学知を結集し、課題解決に貢献
慶應義塾大学には、さまざまな分野で活躍する研究者がたくさんいます。テーマに応じて最適な研究者が活動に参加し、知を結集します。 - 複数産業にまたがるマルチステークホルダーでの課題解決
複雑な課題を解決するには、他産業のステークホルダーも含めた共創が不可欠です。本センターがハブとなり、企業同士の共創を促進します。
第一弾のテーマは「気候変動 × 都市」!
活動の第一弾では、「気候変動 × 都市」をテーマに、新しいビジネス機会の創出を目指します。都市をフィールドとして、以下のような産業に関わる方々の参加を期待しています。
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不動産・建設
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エネルギー
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ヘルスケア
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モビリティ
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食品・飲料
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ファッション
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観光
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小売
武山教授は「ビジネスや社会が直面する課題の複雑性が高まるなか、システム思考とデザイン思考を組み合わせた『システミックデザイン』への注目が高まっています。本手法では構造的に課題を理解し、複数の介入策を戦略的に構成するポートフォリオをつくり、その解決策を探っていきますが、ビジネスにおいて『社会性と経済性の両立』が求められる現代において、こうしたアプローチは、新たなる事業機会の創出に欠かせないと考えております。」とコメントしています。
また、今後設立を目指している「慶應システミックイノベーション・センター(仮称)」では、産業や企業間を超え、研究者も専門分野を超えてマルチステークホルダーでの共創に取り組んでいきたいと考えているそうです。この「システミックデザイン」をハブとした新しい共創の場に、ぜひ参加いただければと思います。
【参加無料】ワークショップイベント開催!
活動の第一弾として、システミックデザインの手法を体験できる1dayワークショップが開催されます!「システミックデザインについて学びたい」「活動内容を詳しく知りたい」「今後の活動への参画を検討したい」というビジネスパーソンは必見です。

『システミックデザイン』による新たなるビジネス機会の創出──『気候変動 × 都市』をテーマに考える
このワークショップでは、システミックデザインの手法を通じて「気候変動 × 都市」分野における課題の特定や介入点の特定、新しいソリューションについて検討していきます。
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日時:2025年12月10日(水)14:00-18:30(開場 13:30)
※最大19時程度まで延長する場合があります。 -
会場:慶應義塾大学 三田キャンパス 東館6階 G-Lab
アクセスはこちら: https://www.keio.ac.jp/ja/maps/mita.html
(東館はキャンパスマップ⑬の建物です) -
対象:
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事業開発にシステミックデザインの手法を活かしたいと考えている新規事業開発、研究企画・開発部の方々
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会社の中長期的な方針に手法を活かしたい経営企画部の方々
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新しいイノベーション手法の導入に関心のあるビジネスパーソン
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システミックデザインの手法を業務に活かしたいと考えている事業会社のデザイナー
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参加費:無料
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参加登録:参加登録はこちらから! https://forms.gle/tZ7zNV8xYyvFz54n9
※申込締切 2025年12月3日
※1社につき最大2~3名程度までのお申込みでお願いします。 -
プログラム:
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14:00-14:20 本活動のご紹介
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14:20-14:50 武山政直教授による「システミックデザイン」に関するレクチャー
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14:50-17:50 システミックデザインの手法を体験するワークショップ
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17:50-18:00 まとめ
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18:00-18:30 懇親会
※最大19時程度まで延長する場合があります。
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イベント紹介ページはこちら: https://www.kgri.keio.ac.jp/news-event/170559.html
講師・ファシリテーター紹介
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講師:武山政直(たけやま・まさなお)
慶應義塾大学経済学部教授/デザインストラテジスト。慶應義塾大学経済学部卒業後、Ph.D.(カリフォルニア大学)を取得。経済地理学、マーケティング論、行動科学を応用したサービスデザイン手法の研究や産学共同プロジェクトを推進しています。Service Design Network 日本支部共同代表、ACTANT 共同創業者でもあります。 -
ファシリテーター:津久井かほる(つくい・かほる)
慶應義塾大学グローバルリサーチインスティテュート(KGRI)客員所員。ACTANT 共同創業者、デザインリサーチャー。慶應義塾大学では研究員として、サービスデザインや行動デザイン手法の開発にも従事し、研究と実践をつないでいます。 -
ファシリテーター:岡田弘太郎(おかだ・こうたろう)
一般社団法人デサイロ代表理事。「Forbes JAPAN 30 UNDER 30 2023」にも選出。慶應義塾大学在学中は武山政直研究会に所属し、サービスデザインを専攻しました。
プロジェクトを支える人々
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主催(お問い合わせ先):
慶應義塾大学グローバルリサーチインスティテュート(KGRI)
課題ワンストップ受入解決ユニット事務局
https://www.kgri.keio.ac.jp/ -
運営サポート:
一般社団法人デサイロ
人文・社会科学分野の研究者とともに、次なる社会を形づくる思想やアイデアを生み出すシンクタンクです。本プロジェクトでは企画・運営パートナーを務めます。
https://de-silo.xyz -
協力:
一般社団法人Famiee
パートナーシップ証明書の発行を通じて、法律婚が認められないカップルの社会的認知と家族向けサービスにアクセスできる環境を整備しています。多様な家族が安心して暮らせる社会の実現を目指しています。
https://famiee.org/



