海洋ごみ問題に「川で止める」新発想!回収装置「kawasemi」の首都圏実証に向け、クラウドファンディング開始!

海洋ごみ問題、アプローチを変えて解決へ

海洋ごみ問題は、地球規模で深刻化しており、その約8割は街から川を通じて海へと流れ込んでいると言われています。特に分解されにくいプラスチックごみは、マイクロプラスチックとなり、海洋生物や生態系、さらには私たちの暮らしにも影響を与えかねません。漁業関係者からは「漁獲量が減った」「昔の海に戻ってほしい」といった切実な声も聞かれ、海の環境汚染を食い止めることは喫緊の課題となっています。

しかし、海でのごみ回収は、潮流や天候に左右されやすく、効率的かつ継続的な活動が難しいという課題があります。そこで、NPO法人クリーンオーシャンアンサンブルは、ごみが拡散する前の「通り道」である川でごみを回収するという新しいアプローチに注目しました。

海の約100倍の回収効率!河川ごみ回収装置「kawasemi」

川に設置された回収装置「Kawasemi」が大量のプラスチックごみなどを集めている様子

川は海に比べて流れが比較的シンプルで、同じ地点で継続的にごみを捕捉・記録・改善を行うことができます。この構造的な違いこそが、回収効率の大きな差を生み出します。

クリーンオーシャンアンサンブルは、この考え方が本当に有効なのかを現場での実証を通じて確かめてきました。2024年から2025年にかけて、香川県高松市の二級河川・詰田川で河川ごみ回収装置「kawasemi」を用いた実証実験を4回実施しました。その結果、1日あたり約5kgのごみを回収し、海での回収と比べて約100倍もの回収効率が確認されています。

大量のプラスチックごみや様々な廃棄物が、黄色と白のブイによってせき止められ、水面に浮かんでいます

この数値は単発の結果ではなく、装置の形状や設置位置を変えながら検証を重ねる中で一貫して確認されてきた傾向です。さらに、回収量の大小だけでなく、「なぜ回収できたのか」「どの条件が影響しているのか」を分析し、通水量やごみの密度、設置条件などの要素を整理。これらの知見は装置改良に反映され、学会発表や論文としても公開され、科学的妥当性の検証が進められています。

定点カメラが捉えた3時間での河川ごみの蓄積状況を示す画像

「kawasemi」のすごいところ

河川ごみ回収装置「kawasemi」は、海や川の流れを知り尽くした地元漁師の職人技術をヒントに開発されました。河川そのものをごみの“ホットスポット”と捉え、ごみが自然に集まりやすい地点の特性を活かしています。

  • 無電力で回収:川の流れと整流板(ウイング)を活用し、電気を使わずにごみを回収します。

  • 小型・軽量設計:最少2名で設置・撤収が可能で、特別な重機や専門資格は不要です。

  • 川に合わせてカスタマイズ:現場の知見を設計に取り入れており、あらゆる川に実用的な仕様となっています。

川に設置されたごみ回収システムが写されています

全国標準モデルを目指して!首都圏での実証実験へ

日本には2万本以上の河川があり、そのどこでも再現できるモデルをつくれるかどうかが、社会実装の成否を分けます。特に首都圏の河川は「流域構造が複雑」で「安全管理上の許可要件」も厳しく、「海洋ごみ流出への影響が大きい」といった理由から、これまで装置を用いた回収が難しいとされてきました。

クリーンオーシャンアンサンブルは、この困難な河川での実証に成功すれば、日本の河川からのごみの海洋流出をゼロにできる可能性も秘めていると考えています。このプロジェクトを、全国で通用する河川ごみ回収の標準モデルへとつなげていくため、河川管理者や漁協、自治体や地域の方々、活動団体など、現地に関わるあらゆるステークホルダーと連携しながら、実証計画を具体化しています。

日本地図上に、全国の河川への展開を目指して開発・実験中の水上構造物が複数配置されています

首都圏での実証実験に向けたクラウドファンディング

2026年に予定されている河川ごみ回収装置「kawasemi」の首都圏での実証実験に向け、本日2025年12月20日よりクラウドファンディングが開始されました。目標金額は100万円で、2026年1月18日まで実施されます。

集まった寄付金は、関東の河川における「kawasemi」の実証実験実施、実証に向けた装置の改良および安全対策、回収データの記録・分析・報告体制の構築に充てられます。

「川で止めて、海を変える。日本標準の河川ごみ回収モデルをつくりたい」というプロジェクトの詳細は、以下のリンクから確認できます。

クラウドファンディングリンク

今後のロードマップ(予定)

  • 2026年2月中旬:第5回河川ごみ回収実証実験の実施

  • 2026年3月中旬:東京で報告会の実施(仮)

  • 2026年5月上旬:本格的な準備開始

  • 2026年11月上旬:関東の河川での河川ごみ回収装置実証実験

共に未来を変える仲間を募集中!

クリーンオーシャンアンサンブルは、海洋ごみゼロの世界の実現を目指し、日々挑戦を続けています。この取り組みをさらに前進させるためには、皆さんの力が必要です。

  • 寄付・協賛で支援する
    いただいた寄付は、海洋ごみ回収装置の設置、データ化ツールの開発、現場活動の継続などに活用されます。単発寄付やマンスリーサポーターとしての参加も歓迎されており、企業からの協賛も可能です。
    詳細はこちら

  • ボランティア・プロボノとして参加する
    ITエンジニア、マーケティング、営業・協賛パートナー支援、人事、現場エンジニア(小豆島)といった分野でスキルを活かせる仲間を募集しています。月1回プロボノ説明会も開催しているので、興味がある方はぜひ参加してみてください。
    プロボノ/ボランティア説明会はこちら

青い背景に白い線で描かれた、液体が容器から別の容器へ流れるような循環を表すロゴと、「Clean Ocean Ensemble」という文字が組み合わされた画像

団体概要

  • 名称:NPO法人クリーンオーシャンアンサンブル(NGO Clean Ocean Ensemble)

  • 住所:香川県小豆郡小豆島町坂手甲986番地

  • 設立:2020年12月

  • 代表理事:江川 裕基、田中秀典

  • 主な活動国:日本、モザンビーク、ベトナム

  • 公式サイトhttps://cleanoceanensemble.com/

  • 公式SNShttps://cleanoceanensemble.com/support/follow/

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