慶應義塾大学グローバルリサーチインスティテュート(KGRI)と、人文・社会科学分野の研究者を中心に活動する一般社団法人デサイロが、未来を見据えた二つの新たなプロジェクトをスタートさせました!
一つは「2050年の多様な家族・パートナーシップ」をテーマにした「ネクストファミリー研究センター(仮称)」の設立に向けた活動。もう一つは「システミックデザイン」という方法論を活用し、社会性と経済性を両立する企業を支援する「慶應システミックイノベーション・センター(仮称)」の設立に向けた活動です。
これらの活動は、デサイロが立ち上げから運営までをサポートしています。そして、さっそく12月には、それぞれのテーマに関するイベントやワークショップが開催される予定ですよ!

新たなイノベーション創出手法「システミックデザイン」とは?
地球温暖化や国際情勢の不安定化など、現代社会の課題は複雑化していますよね。そんな中で企業には、事業を通じて社会課題を解決する役割も求められるようになりました。
慶應義塾大学では、この状況に対応するため、「システミックデザイン」というイノベーション創出手法を活用し、社会性と経済性を両立できる21世紀型企業へのシフトを支援する「慶應システミックイノベーション・センター(仮称)」の設立を目指しています。
「システミックデザイン」は、複雑な社会システムや環境問題、組織の課題に対し、関係性に注目して根本的な変革を目指す手法です。「デザイン思考」と「システム思考」を融合させたこの手法は、多様なステークホルダーとの共創が求められる現代において、特に注目されています。
システミックデザインの特徴
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システムそのものを動かす、システムレベルでの変革を目指す
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複数の介入策を戦略的に構成し、多様なステークホルダーでの連携を促す
このような特徴を持つシステミックデザインは、以下のような課題を抱える企業や行政関係者にとって、新しい解決の糸口となるでしょう。
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企業経営で「社会性」と「経済性」の両立が求められる中で、自社がどのような社会課題に対応すべきか、中長期的なビジョンを描けていない
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ビジネスを循環型にシフトしたいが、具体的な方法がわからない
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「社会性」と「経済性」の両立というテーマを、研究企画や研究開発に反映できていない
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従来のデザイン手法ではイノベーション創出に限界を感じている
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社外との共創やオープンイノベーションの仕組みを検討しているが、対象課題やプログラム設計に難しさを感じている

このプロジェクトの代表者には、サービスデザインやシステミックデザインの第一人者である、慶應義塾大学経済学部の武山政直教授が就任します。

システミックデザイン活動第一弾イベントのお知らせ
「システミックデザイン」について学べるイベントが開催されます。「気候変動 × 都市」をテーマに、システミックデザインの手法を通じて課題特定や解決策を検討するワークショップです。

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日時: 2025年12月10日(木)14:00-18:30(開場13:30)
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会場: 慶應義塾大学 三田キャンパス 東館6階 G-Lab
- キャンパスマップはこちら: https://www.keio.ac.jp/ja/maps/mita.html
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対象: 新規事業開発、研究企画・開発、経営企画、ビジネスパーソン、事業会社のデザイナーなど、システミックデザインに関心のある方々
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参加費: 無料
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参加登録: 申込締切 2025年12月3日
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プログラム:
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14:00-14:20 本活動のご紹介
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14:20-14:50 武山政直教授による「システミックデザイン」に関するレクチャー
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14:50-17:50 システミックデザインの手法を体験するワークショップ
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17:50-18:00 まとめ
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18:00-18:30 懇親会(※最大19時まで延長の可能性あり)
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2050年の家族・パートナーシップを考えるプロジェクト
事実婚、ステップファミリー、同性パートナーシップ、選択的シングルなど、現代社会では多様な家族の形が急速に広がっています。これまでの「標準家族モデル」では捉えきれない変化が起こっているんです。
家族のあり方が多様化する社会では、住宅、保険、通信、食品、子育て関連など、私たちの生活を支えるあらゆる産業が、この変化に対応していく必要があります。また、企業や行政の制度設計(人事制度、福利厚生、法務上の取扱など)においても、既存の婚姻・血縁を基準とした枠組みでは対応しきれない場面が増えているんですよ。
さらに、国立社会保障・人口問題研究所の調査によると、2020年の50歳時未婚率は男性が約28%、女性が約18%と過去最高を記録しており、この傾向は今後も続くと予測されています。離婚率の増加や少子高齢化により、単身・独居者の割合も増大する中で、さまざまな社会課題が生じており、これまでの家族の形に縛られない新しいつながりが模索されているんですね。

このような問題意識のもと、慶應義塾大学文学部准教授で家族社会学が専門の阪井裕一郎氏を中心に、研究・社会実装プロジェクトが設立されました。このプロジェクトでは、20世紀的な「家族のかたち」からの脱却を前提に、2050年の家族像、すなわち「ネクストファミリー」の形を学際的に探求します。そして、描かれた未来像から逆算し、事業や経営のあり方を再構築するためのソリューションを開発していく予定です。

家族・パートナーシップ活動第一弾イベントのお知らせ
2050年における家族・パートナーシップ像や「ネクストファミリー」とは何か、それが企業経営にどのような影響を与え、事業・組織・社会をどう変化させるのかについて、講演とディスカッションを通じて探るセミナーです。

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日時: 2025年12月4日(木)16:00 – 19:30(開場:15:30)
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会場: 慶應義塾大学 三田キャンパス 東館6階 G-Lab
- キャンパスマップはこちら: https://www.keio.ac.jp/ja/maps/mita.html
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対象: 企業の福利厚生制度、人事制度の運用・設計担当者様、住宅・不動産、金融・保険業、小売・サービスなど、家族や夫婦のあり方の変化に対応すべき商品・サービスを扱っている企業の企画・マーケティング担当者様
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参加費: 無料
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参加登録: 申込締切 2025年12月2日
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プログラム:
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〈第1部:基調講演〉
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16:00-16:30 なぜ「ネクストファミリー」か?2050年の家族・パートナーシップ像を考える。
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登壇者:阪井裕一郎(慶應義塾大学文学部 准教授)
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16:30-16:40 多様な家族形態が当たり前のように認められる社会の実現のために
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登壇者: 内山 穂南(一般社団法人Famiee共同代表理事、株式会社wagamama共同代表取締役)
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〈第2部:パネルディスカッション〉
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16:40-17:40 ネクストファミリーは企業経営をどう変えるのか?事業・組織・社会の変化を展望する。
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登壇者:篠田真貴子(エール株式会社 取締役)、白根 由麻(博報堂キャリジョ研プラス リーダー)、阪井裕一郎(慶應義塾大学文学部 准教授)
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〈第3部:コメント・ネットワーキングセッション〉
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17:40-18:10 来場者よりパネルディスカッション登壇者へのコメント・質疑応答
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18:20-19:30 懇親会
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慶應義塾大学グローバルリサーチインスティテュート(KGRI)について
KGRIは、2016年11月に設立された、学部・研究科を横断する全塾的な研究組織です。学際的で国際的な連携研究を推進し、その成果を国内外に発信することを目指しています。40以上のセンターやプロジェクトがあり、基礎研究からグローバルな社会課題の解決まで、多岐にわたる研究が進められています。詳細はこちらからどうぞ!
公式サイト: https://www.kgri.keio.ac.jp/index.html
一般社団法人デサイロについて
デサイロは、次の社会を形づくる思想やアイデアを生み出すシンクタンクです。人文・社会科学分野の研究者を中心に、学術知を起点とした未来洞察やコンサルティングサービスを提供しています。また、知の拠点づくりや研究者向けのインキュベーション・助成プログラムの運営なども行い、「知の創造と流通」を支える活動を展開しています。デサイロの活動に興味がある方は、公式サイトをチェックしてみてくださいね!
公式サイト: https://de-silo.xyz/
この二つのプロジェクトは、これからの社会をより良くしていくための重要な一歩となるでしょう。興味を持った方は、ぜひイベントに参加して、未来を一緒に考えてみませんか?



