災害時に取り残された外国人住民の現状
輪島市では、地震前には197人いた外国人住民が、高校のキャンパス移転や実習先の倒壊などにより87人まで半減しました。日本人住民も広域避難などで人口が14%減少し、介護、食品加工、建設といった多くの現場で人手不足が深刻化しています。このような状況で、外国人材は能登の復興に欠かせない存在となっています。
しかし、能登半島地震の支援活動では、多くの外国人住民が情報から取り残されていました。金沢から発信される情報が能登の外国人に届きにくかったり、災害用語の日本語が難解だったりしたため、「り災証明?」「炊き出しって何?」といった声が聞かれたそうです。外国人住民は、災害時に最も弱い立場に置かれていたことが浮き彫りになりました。

輪島市で始まる三つのアクション
一般社団法人多文化人材活躍支援センターは、外国人住民が地域に参画し、復興の担い手となるための具体的な仕組みづくりを進めています。
1. 多文化ケアマネジャー育成
外国人が孤立しないように「伴走者」を育てる取り組みです。輪島市に転入した外国人の方々に対し、生活状況や日本語レベルを聞き取り、必要な支援へとつなげます。行政、学校、病院、企業などの社会資源に対して多文化セミナーを実施し、外国人対応ができる支援先を増やしていくことで、災害時も平時も「誰に相談すればいいか」がわかる体制を目指します。

2. コミュニティお助け隊
外国人が「先生」となり、地域住民と交流する場を作るプロジェクトです。外国料理教室や各国の文化体験、多文化お茶会などを通じて「顔の見える関係」を築き、互いに見守り合える地域づくりを目指します。



3. 外国人材を迎える仕組み作り
復興の担い手である外国人材が「能登を選んでくれる」ような社会的インフラを整えます。特定技能の登録支援機関の申請準備を進め、将来的には輪島に日本語学校を開校し、学びながら地域で働ける仕組みを作る構想もあります。
代表理事の熱い想いとこれまでの活動
一般社団法人多文化人材活躍支援センターの代表理事である山路健造さんは、2024年2月から能登で支援活動に従事し、そのまま移住して活動を続けています。これまでの活動では、ウクライナ避難民のアンナさんに輪島市に来てもらい、ウクライナ料理を被災者に提供したり、外国人住民向けのアンケートを基に「居場所づくり」を続けてきました。
これらの活動は、JICAから海外協力隊の経験を生かした社会課題への取り組みとして評価され、2025年7月には第3回社会還元表彰審査員特別賞(災害支援)を受賞しています。
山路さんは、能登での活動を通じて「外国人は、災害弱者になる半面、地域を元気づける存在だ。そして、能登の復興を前に進める“仲間”だ」と確信したそうです。その力を最大限に活かすことが、このプロジェクトの大きな目標となっています。

クラウドファンディングで応援しよう!
この素晴らしいプロジェクトは、現在クラウドファンディングで支援を募っています。第1ゴールは75万円で、2026年1月末まで実施中です。
支援への「リターン」も魅力的なものばかり!
ウクライナ避難民と輪島市民の交流会
3万円以上の支援で、ウクライナ避難民のアンナさんと娘のリサさん、そして輪島市民との交流会に招待されます(交通費や滞在費は自己負担)。戦争と災害という違いはあれど、安住の地から避難を余儀なくされたウクライナと能登。互いの経験を分かち合う貴重な機会になるでしょう。アンナさんのウクライナ料理や、リサさんと輪島吹奏楽団のコラボ演奏会も予定されています(2026年春以降)。1万円以上の支援でオンライン配信での参加も可能です。


コミュニティお助け隊イベント
5万円以上の支援で、外国人が「先生」となる「コミュニティお助け隊」の交流イベントに招待されます。輪島市内で月1回ペースで、料理を中心とした少人数での交流イベントが実施される予定です。10万円以上の寄付では、この活動の「スポンサー」としてイベントを輪島に届けることができます(交通費や滞在費は自己負担)。


多文化防災セミナーの実施
南海トラフ巨大地震など、大規模災害が予見される中で、災害時の外国人支援の重要性を多くの人に知ってもらうためのセミナーです。10万円以上の寄付で、代表理事の山路さんによる「多文化防災セミナー」を希望の地域や時期に届けてもらえます(謝金は不要ですが、交通費は別途相談)。山路さんはすでに20回以上の登壇実績があるそうです。

能登から全国へ、多文化共生のモデルを!
この取り組みは、能登から全国へ広がる「多文化共生のモデル」となることを目指しています。一般社団法人多文化人材活躍支援センターは、避難民支援、外国人材定住支援、総務事業などを通じて、国際的な人材の活躍をサポートしています。

能登の復興は、日本全体の課題でもあります。このプロジェクトが、外国人住民と地域住民が共に支え合い、活気ある未来を築くための大きな一歩となることを期待したいですね!



