子育ての未来を語り合う!赤ちゃん本舗主催『こそだてバル』に小池都知事や3区長が登場

イベント開催の背景と目的

赤ちゃん本舗は、これまでの少子化議論で「なぜ産まないのか」という課題に目が向きがちだったことに対し、「なぜ産んだのか」という親の純粋な想いや愛おしさを社会全体で大切にできる環境づくりを目指しているそうです。

ベビー用品の小売業にとどまらず、子育て世帯のリアルな悩みに寄り添う「伴走者」として、行政の制度と民間のタッチポイントをかけ合わせることで、子育て世帯が直面する物理的・心理的なバリアを解消したいと考えているんですね。企業の枠を超えて社会全体で子どもを育む「新たな子育てインフラ」を創出することが、このイベントの目的でした。

第一部:ワークショップ

『「子どもを持ちたい」と思える社会へ 取り組むヒントをみつけよう』と題されたワークショップでは、DNPのサービスデザイン・ラボがファシリテーションを担当しました。

子育ての課題を深く掘り下げ、参加企業が持つ強みや取り組み(アセット)を自由に組み合わせることで、1社だけでは実現が難しい「子どもを持ちたいと思える社会」へのヒントを議論していきました。

ワークショップ風景

第二部:基調講演・トークセッション

主催者プレゼンテーション

赤ちゃん本舗からは、『こそだてバル』に込めた想いや取り組み姿勢が語られました。「なぜ産んだのか」という子育ての喜びや愛おしさを大切にする環境づくり、そして行政の制度と民間のアセットを連携させることで、子育て世帯のバリアを取り除く必要性が強調されました。さらに、自治体・企業・地域が連携し、子育て世帯を孤立させない支援ネットワークの構築が呼びかけられました。

基調講演:小池百合子 東京都知事

小池都知事は、東京都が推進してきた子育て支援政策の具体例や成果を紹介し、「東京から全国へ広がる子育て支援の未来」について語りました。

小池百合子 東京都知事の基調講演

都内の待機児童数が大幅に減少したことや、保護者の経済的負担が軽減された実績を挙げ、「018サポート」や高校授業料の実質無償化、卵子凍結・無痛分娩支援など、「切れ目のない支援」の成果が示されました。

また、都内男性の育休取得率が2015年の4.5%から61.2%へと急上昇したことに触れ、「男性育休は『当たり前』となり、『すみません』から『頑張ってね』と送り出される社会へと変化した」と力強く語りました。育休推進は単なる福祉ではなく、「選ばれる企業」への脱皮につながる「企業経営のプラスの投資」であると強調されました。

東京都の「切れ目のない支援」が国の政策にも反映されつつある現状を踏まえ、民間企業の「現場力」、自治体の「施策」、大学や地域団体の力を結集し、子育て世代の「かなえたい(想い)」を「ささえる(支援)」=“かなささ”の輪を全国へ広げていこうと呼びかけました。

トークセッション:東京都・港区・江東区・品川区 首長トークセッション

トークセッション後半では「子育てしやすい東京の実現に向けて」をテーマに、各区長がそれぞれの取り組みや想いを語りました。

都知事と区長によるトークセッション

  • 清家港区長:子育て社会の理想の姿を「実家のような地域社会」とし、「子どもを持つ」ことが人生のリスクやコストにならない社会を港区で作りたいと話しました。

  • 大久保江東区長:子育ては大変なこともあるけれど、基本的には楽しくて幸せなことだと述べ、社会全体で温かく見守ることで子育てが楽しい、幸せだと思える世の中にしたいと語りました。

  • 森澤品川区長:0歳児の家庭に育児用品などを届ける「見守りおむつ定期便」を紹介し、支援員に相談できるきっかけを作るアウトリーチ支援を通じて、孤独な子育てをなくしたいという思いから子育ての社会化に取り組んでいると話しました。

共働き世帯が増え、子育てを取り巻く課題は多様化しています。今回のセッションで語られたように、行政や自治体、企業が連携し、社会全体として子育てしやすい環境を実現していくことが求められますね。

少子化議論の「問い」をアップデート

これまでの少子化対策は、「なぜ子どもを産まないのか」という経済的障壁や制度の不足といった「負の要因排除」に終始しがちでした。これでは「HOW(手段)」の議論ばかりになり、本質的な解決策が見えにくいという問題があったのです。

従来の少子化議論の問い

そこで赤ちゃん本舗は、アプリ会員約3,700名を対象に「なぜお子さんを産んだのですか?」という大規模な調査を実施。その結果、「本当に家族を持ちたいと思ったから」「子どもが元々好きだったから」「自分たちの人生に子どもが必要だと思ったから」といった、シンプルな答えが多く聞かれました。実際に育児をしている世帯からは「大変だけれども、子育ては人生を想像以上に豊かにしてくれる」という幸福感が語られたそうです。

このことから、子どもを持つ選択は制度が整っているから行うのではなく、「家族を持つ幸せ」「子どもへの愛おしさ」という内発的な動機・ウェルビーイングこそが原動力であると定義されました。次世代の若者たちが望む社会OSのアップデートとは、「子どもへの愛おしさを最大化し、邪魔をする周囲のバリアを最小化する」ことだと結論付けられました。

子育てにおけるバリアと愛おしさ

DNPが提示する「子育てウェルビーイング」の設計フレームワーク

DNPのサービスデザイン・ラボからは、「デザイン思考」を用いたウェルビーイング手法が提示されました。これは、身体や社会の健康だけでなく、「自ら内発的にそれに取り組みたい・やってみたいと思える動機付けがなされていること(=心がポジティブな状態)」を重視する考え方です。

DNPのウェルビーイング設計フレームワーク

ワークショップでは、参加企業が自社のアセットを付箋に書き出し、他企業のアセットと掛け合わせることで、子育てのバリアを最小化する革新的なアイデアがたくさん生まれました。リアルタイムで議論を要約する「グラフィックレコーディング」も披露され、会場全体の対話プロセスが可視化されたとのことです。

この第一部で生まれた民間の現場力とアセットの強みが、第二部の行政の制度・拠点との政策対話へと繋がり、官民共創による次世代子育てインフラ構築の具体性につながる結果となりました。

今後の展望

赤ちゃん本舗は「物販」という枠を超え、子育て世帯に寄り添う「伴走者」でありたいと考えています。「なぜ産まないか」という課題の穴埋めではなく、親が抱く「なぜ産んだのか」という愛おしさや喜びを社会全体で包み込む未来を目指しているそうですよ。

行政、自治体の制度と民間の現場力を融合させ、みんなで子育てを面白がれる新たな社会OSを官民一緒になってデザインしていく。赤ちゃんはもちろん、育てる親の笑顔あふれる社会の実現に向けて、これからも頑張っていくとのことです!

開催概要

  • イベント名:『こそだてバル』

  • 開催日時:2026年8月21日(金)

  • 会場:DNP市谷加賀町第3ビル

  • 主催:株式会社赤ちゃん本舗

  • 共催:大日本印刷株式会社(DNP)

  • 参加者:行政・自治体関係者、民間企業関係者など83社267名

赤ちゃん本舗公式サイトはこちら

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