5歳児健診の課題と新しいアプローチ
現在の母子保健では、3歳児健診から就学時健診までの間に、子どもの発達・発育の確認や支援が届きにくいという状況があります。こども家庭庁は、すべての子どもたちが安心して就学できるよう、5歳児健診の標準化と体制整備を進めていますが、小児科医の確保や多職種間の連携が大きな課題となっていました。
そこで、Kids Publicと群馬県昭和村は、この課題を解決するためにデジタル技術を活用。2025年11月から2026年2月にかけて3回にわたる実証実験を行い、その結果、オンラインでの小児科医参加でも保護者の高い満足度を維持しつつ、専門職間の連携が改善されることが確認されました。この成功を受けて、今年度から「オンライン活用型5歳児健診」が本格運用されることになりました。

「オンライン活用型5歳児健診」ってどんな感じ?
この新しい健診モデルは、Kids Publicが全体をまとめ、昭和村の保健師、保育士、心理士、理学療法士といった現場のスタッフと、Kids Publicと連携する小児科医をオンラインでつなぐ「ハイブリッド型」です。
事前準備:多角的な情報収集
健診の前に、保護者と保育士へのWebアンケートを実施。保健師からの健診情報と合わせて、子どもたちの家庭や園での様子をデジタルデータとして統合します。これにより、担当の小児科医は健診に臨む前に、多角的な情報を把握できるんです。
健診当日:リアルタイム連携
健診当日は、現場スタッフが直接子どもたちと接し、身体や行動を観察します。小児科医はオンラインで参加し、事前に統合されたデータと現場からのリアルタイムな声を確認しながら、診察や相談を行います。

オンライン多職種連携会議:迅速な方針決定
健診が終わるとすぐに、現場スタッフと教育委員会担当者がオンライン会議を実施。小児科医もオンラインで参加し、個々の子どもに対する支援方針をその場で決定します。決定された内容は、保健師から保護者へ迅速に伝えられます。

検証結果:満足度も連携もバッチリ!
実証実験の結果、小児科医がオンラインで健診を行った場合でも、保護者の満足度は対面時と変わらず、不満の声はゼロでした。また、クラウドサービスを使った情報共有により、小児科医がオンラインで参加しても、専門職間の連携が非常にスムーズになったことが確認されています。
群馬県昭和村の保健師からは、「早期に支援の必要性をともに考える時間がとれていたら、保護者の負担を軽減し、子どもも学校生活の苦痛を減らす手立てができるのではないかと思っていたところに今回の実証の話をいただきました。3回目には今後の5歳児健診の形が見え、令和8年度を迎えることができました」とのコメントが寄せられています。

今後の展望
Kids Publicは、この昭和村での実証で得られた知見を活かし、5歳児健診を軸とした母子保健施策のさらなる充実を目指しています。地理的な制約や医師確保の課題をテクノロジーで乗り越え、子ども一人ひとりの健やかな成長を多職種が協力して支える「昭和村モデル」の確立を支援していくとのことです。
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