ヴェネチア・ビエンナーレ日本館がサステナビリティに挑戦!ACCJと荒川ナッシュ医がコラボ
世界最大級の現代美術展、第61回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展の日本館で、とっても素敵な取り組みがスタートします!NPO法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT / エイト]が運営するArt Climate Collective Japan(ACCJ)が、アーティスト荒川ナッシュ医さんの展覧会「草の赤ちゃん、月の赤ちゃん」にコラボレーターとして参画するんです。

「ケア」をテーマに未来を考える展覧会
今回の日本館では、アーティストの荒川ナッシュ医さん、共同キュレーターの高橋瑞木さん、堀川理沙さんによる展覧会「草の赤ちゃん、月の赤ちゃん」が開催されます。2024年に双子の親となった荒川ナッシュ医さんの経験から、「ケア」という営みを通して未来を問いかける、心温まるテーマですね。未来の象徴である赤ちゃんを育てる行為から、これからの社会や環境について考える空間が日本館に広がる予定です。
環境への影響を「見える化」する挑戦
この未来志向のテーマに呼応して、日本館では環境配慮の取り組みも検討されています。展覧会に関わるカーボンフットプリント(温室効果ガスの排出量)の算定とリサーチが実施されることになり、ACCJがそのコラボレーターとして参画します。
作品制作、素材調達、輸送、現地設営、関係者の移動など、多岐にわたるプロセスにおける環境への影響を定量的なデータと定性的な考察の両方から検証し、国際展における環境への影響の実態を「見える化」することを目指します。
アートと環境問題が融合!クロージング・パフォーマンスに注目
今回の取り組みの面白い点は、カーボンフットプリントの「算定」だけで終わらないところ。ACCJによる算定とリサーチで得られた知見を起点として、荒川ナッシュ医さんによるクロージング・パフォーマンスが会期最終日の11月22日に開催される予定です。
このパフォーマンスは、数値やデータとして現れる環境への影響を、参加型の身体的・詩的な経験へと変換する試みだそう。気候危機をめぐる認識と感覚の間を行き来する、新しい芸術的実践として位置づけられています。

荒川ナッシュ医さんは、パフォーマンス・アーティストとして過去20年間で飛行機に乗り続け、生涯で地球約40周分もの距離を移動してきたそうです。そんな自身の経験から「アートを通して社会を住みやすくしたい、しかしこの矛盾を抱え、わたしには何が出来るのでしょうか?」と問いかけます。そして、「日本館のカーボンフットプリント算定は、小さな一歩です。ACCJの導きで、アートは何が出来るか、2026年11月に、パフォーマンス・アートを通してまずは考えます」とコメントしています。
新作映像作品のためのクラウドファンディングも実施中
荒川ナッシュ医さんは、展示の記録だけでなく、映像作品としても鑑賞できる作品のために現在クラウドファンディングを実施しています。ヴェネチアに足を運べない人にも作品を届けたいという思いから、日本館から発信する新作映像作品を制作し、日本での発表を目指しているとのこと。募集期間は2026年4月12日(日)までと、まもなく終了です。興味のある方は、ぜひ詳細をチェックしてみてくださいね。
Art Climate Collective Japan(ACCJ)とArts Initiative Tokyo(AIT)について
ACCJは、アートセクターの気候危機への意識向上と理解促進、そして対策のためのツールやリソースの提供、協働と支援を通じて、アートセクター全体が地球環境に配慮した活動を構築することを目指しています。運営は特定非営利活動法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト]が行っています。

AITは2001年に設立され、現代アートを「学び、対話し、思考する」場を提供しています。2021年からはギャラリー気候連合(GCC)に加盟し、2023年から3年連続で「GCCアクティヴ・メンバー」に認定されています。2024年7月には、気候危機とアートのアクションを通して、サステイナブルなアートセクターの構築を目指すプロジェクト「アート・クライメイト・コレクティヴ・ジャパン(ACCJ)」を立ち上げ、環境意識の醸成と具体的な行動の推進に取り組んでいます。

ACCJとAITの主な活動実績
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2026年7月(予定):ACCJ年刊誌『ARON’S JOURNEY vol.2 』発行
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2026年4月(予定):「気候危機とアートの勉強会」第10回開催
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2026年2月:国立アートリサーチセンター(NCAR)主催シンポジウムに共催として参画
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2025年7月:ACCJ年刊誌『ARON’S JOURNEY vol.1 』創刊
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2024年7月27日:アート・クライメイト・コレクティヴ・ジャパン(ACCJ)開始、特設ウェブサイト公開
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2024年〜:GCCより日本初の「アクティヴ・メンバー」に認定
ACCJ公式サイト:https://accj.a-i-t.net/
AIT公式サイト:http://www.a-i-t.net/ja/
ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展について
ヴェネチア・ビエンナーレは、イタリアのヴェネチアで2年に一度開催される、130年近い歴史を持つ国際的な芸術祭です。美術展、建築展、音楽祭、映画祭など、さまざまな部門がありますが、中でも美術展は世界の美術界から特に注目されています。日本は1952年から公式参加しており、1956年には日本館が完成して以来、毎回参加を続けています。
第61回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展は、2026年5月9日(土)から11月22日(日)まで開催されます。
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日本館公式ウェブサイト:https://venezia-biennale-japan.jpf.go.jp/j/
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ヴェネチア・ビエンナーレ財団ウェブサイト:https://www.labiennale.org/en
国際展の舞台で、アートがどのように気候危機に応答し、持続可能な未来を提示できるのか。日本館の新たな挑戦に、きっと世界中から注目が集まることでしょう。今後の展開が楽しみですね!



