外国にルーツを持つ子どもたちが“自分の物語”を絵本に!「ことばのヤングケアラー」支援へ、100冊寄贈を目指すクラウドファンディングがスタート

「ことばのヤングケアラー」って?

「ヤングケアラー」という言葉、聞いたことがありますか?これは、大人に代わって家族の世話や家事を日常的に行っている子どもたちのことです。学業や友人関係に影響が出ることがあり、こども家庭庁も支援の対象としています。実は、小学6年生の6.5%、中学2年生の5.7%が家族の世話をしているという調査結果も出ており、決して他人事ではありません。

家族の世話をする子どもたちのイラスト

そして、NPO法人ともくらが特に注目しているのが、「ことばのヤングケアラー」です。これは、外国にルーツを持つ子どもたちが、日本語を第一言語としない家族のために、行政手続きや病院、学校での通訳や代筆を担う状況を指します。大人同士の複雑なやりとりを子どもが担うのは、単なるお手伝いではありません。子ども自身の学習や遊び、将来の選択を圧迫してしまう、見えにくい大きな負担なのです。

ことばのヤングケアラーをなくしたいというメッセージと少年の写真

日本に住む外国人の数は増え続けており、2025年6月末時点では約395万人と過去最高を更新しました。このような社会の変化の中で、外国にルーツを持つ子どもたちが安心して学び、自分の力を発揮できる環境を整えることは、私たち社会全体の課題となっています。

「kodomoえほん」プロジェクトってどんなことするの?

「kodomoえほん」は、外国にルーツを持つ子どもたちが、日本語を使って物語を考え、絵を描き、自分だけの絵本を作るプロジェクトです。

子どもたちが作った絵本

この活動の一番の目的は、子どもたちに日本語を「勉強するもの」としてだけでなく、「自分を表現するための道具」として楽しく使ってもらうこと。自分の想像や思いを形にする経験は、子どもたちの自信や自己肯定感を大きく育みます。絵本は、短い言葉やカラフルな絵を通して、子どもたちが自由に表現できる素晴らしいツールなんです。

絵本を手に笑顔の子どもたちと大人たち

さらに、完成した絵本は、異なる言葉を話す子、違う文化や家庭環境を持つ子、自分とは少し違う日常を生きている子がいるという事実を、他の子どもたちや大人が自然に知るきっかけとなることを目指しています。学校や地域に「kodomoえほん」が置かれることで、多様な背景を持つ人々への理解を深める「入口」となるでしょう。

窓辺に展示された子どもたちの絵

今回は「届ける」ためのクラウドファンディング!

NPO法人ともくらはこれまでも絵本制作のためのクラウドファンディングを行い、絵本を完成させてきました。しかし、手元にある冊数には限りがあり、「学校で使いたい」「子どもたちに読ませたい」という声に応えきれていなかったそうです。

そこで今回は、「絵本を必要としている場所に届けること」に焦点を当てたクラウドファンディングを立ち上げました。第一目標は絵本100冊の製本で、目標金額は40万円(製本費約35万円とREADYFOR手数料を含む)です。製本された絵本は、学校や教育機関、福祉団体などへ寄贈される予定です。

このクラウドファンディングは、4月19日(日)午前12時まで実施されています。

NPO法人ともくらの活動

特定非営利活動法人共に暮らす(通称:NPO法人ともくら)は、外国にルーツを持つ子どもや保護者が日本で安心して暮らせる社会を目指し、さまざまな支援活動を行っています。映像、Web、印刷物、SNSなど多様な媒体を活用し、教育制度や行政制度、日本文化に関する多言語情報提供、多文化共生の啓発、学校教育現場での言語サポートなどを実施しています。2026年には「ともくら®︎」が特許庁で正式に商標登録されました。

代表理事のアジズ・アフメッドさんは、9歳で来日し、日本語が全く分からない状態で家族のために通訳や代筆を担ってきたご自身の経験があります。その経験から、「ことばのヤングケアラー」として見えにくい負担を抱える子どもたちが、自分の将来や夢に向かって進んでいけるよう支えたいという強い思いを持っています。

代表理事のアジズ・アフメッドさん

アジズさんは、「『kodomoえほん』プロジェクトは、子どもたちに自信や達成感をもたらし、その絵本を社会に届けることは、違いを知り、理解し合うきっかけにもなります。小さな1冊かもしれませんが、その1冊が誰かの視野を広げ、やさしさや理解につながると信じています」とコメントしています。

外国にルーツを持つ子どもたちの「自分の物語」が詰まった絵本が、より多くの場所へ届くよう、ぜひプロジェクトを応援してみませんか?

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