名城大学「杉原千畝ウクライナ難民募金」が4年間の活動を終える
ロシアによるウクライナ侵攻を受け、リトアニアへ避難した難民を支援するため、名城大学の学生たちが中心となって2022年4月から取り組んできた「杉原千畝ウクライナ難民募金」が、2026年3月17日をもって活動を終了しました。
約4年間にわたる活動で、募金総額は6,750,346円に達しました。活動を牽引してきた都市情報学部の稲葉千晴教授から、活動の経過報告と感謝のメッセージが寄せられています。

杉原千畝にちなんだ募金活動
2022年2月24日のロシアによるウクライナ侵攻後、多くの難民が周辺諸国に避難しました。特にリトアニアに避難した難民を支援するため、2022年4月末に名城大学の学生たちが「命のヴィザ」で知られる杉原千畝にちなんだ募金活動をスタートさせました。
2022年4月27日から2023年6月20日までの間、計12回の街頭募金が実施され、豊川高校生を含む200名以上の学生が協力しました。この活動を通じて、5000人以上の方々から寄付が寄せられました。さらに、募金口座への銀行振り込みや3か所に設置された募金箱への寄付を合わせると、総額は6,750,346円となりました。
寄付金が難民支援に活用される
集まった寄付金は、リトアニアの難民支援のために活用されました。
第1回送金:シャウレイ広域市での語学・就職支援
第1回として、2022年6月にリトアニア北部シャウレイ広域市へ35,000ユーロが送金されました。この資金は、市内の3つの難民支援施設で、主に母親である1080人の難民を対象に、語学や就職支援に関する13講座(1回2時間、全16回)の実施に充てられました。その結果、2022年末までに248名が新たな仕事に就くことができました。

第2回送金:ウクライナ・センターでの教育・イベント支援
第2回として、2023年11月にヴィタウタス・マグヌス大学ウクライナ・センターへ10,700ユーロが送金されました。この資金は、2023年12月に首都ヴィリニュスで開催された難民のためのクリスマス・イベントの経費と、難民の子どもたちがウクライナ語や母国文化を学ぶための「土曜学校」の運営に役立てられました。

活動終了の背景と感謝の言葉
稲葉教授は、活動終了にあたり「これまでの皆様のご支援・ご協力に心から感謝申し上げます」と述べています。
ウクライナでの戦争が始まって4年以上が経過し、帰国できない難民の母子も少なくありません。支援の形も難民の定住支援へと移行しており、子どもたちが父親と会えない状況も固定化しつつあります。彼らへの支援は今後も必要であるものの、リトアニアの物価上昇や円安により、日本からの送金の価値が下がっている現状があります。
さらに、日本国内でもウクライナ侵攻への関心が薄れ、募金活動の継続が難しくなってきました。加えて、日本国内におけるウクライナからの避難民が増加しているため、支援の優先順位を見直す時期に来ているという判断から、今回の活動終了に至りました。
稲葉教授は、今後も別の形で世界中の難民支援への協力を期待する言葉を寄せています。



