プログラム実施の背景と目的
NPO法人やまごやは、これまでも「障害の有無に関わらず、その人らしい生き方を支援する」という理念のもと、地域でインクルーシブな社会づくりに取り組んできました。今回のプログラムは、これまでの活動をさらに発展させ、教育、福祉、行政、企業、住民といった地域の様々な立場の人が協力し合い、地域の未来を形づくることを目指した新規事業として実施されました。
「障害の社会モデル」という共通の視点を学び、それぞれの現場での課題解決に向けた具体的な行動を共有することが大きな目的だったそうですよ。
どんな活動をしたの?
2025年9月から2026年1月にかけて、対面とオンラインを組み合わせたハイブリッド形式で全5回のワーキンググループが開催されました。参加者は、体験型のワークショップや研修を通じて、インクルーシブな社会を実現するための学びを深めました。

第1回:OTDワークショップ
ゲームを通じて、多様性や無意識のうちに持っている前提に気づく体験ができました。
第2回:社会モデルの理解
アニメーションなどを使いながら、障害の社会モデルについて理論的に学び、多数派の視点を相対化することに取り組みました。
第3回:課題分析トレーニング
オンラインで5W1Hを使って、具体的な課題解決の方法を習得するトレーニングが行われました。
第4回:障害平等研修(DET)

障害当事者の方が講師となり、「障害は人にあるのではなく社会にある」という視点を対話を通じて理解を深める研修でした。
第5回:実践の共有と次年度計画
プロジェクト設計(PDM)を行い、それぞれの組織での変革に向けたアクションプランを策定しました。
参加者の声とプログラムの成果
このワーキンググループは、延べ47名が参加し、参加者からはとても高い評価を得たようです。

プログラムの平均満足度は5.0点満点中4.83点!「大変満足」と答えた人が83%、「満足」と答えた人が17%と、参加者全員が満足したという結果になりました。
参加者からは、こんな声が聞かれました。
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「車椅子ユーザーが多数派の世界を体験し、日常での偏りに気づいた」
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「多様な立場の意見を反映しながら組織改善を考える重要性を実感できた」
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「子どもたちにも早い段階でこうした体験をしてほしい」
事前と事後の調査では、障害の社会モデルへの理解が深まり、街の構造や職場環境に対する問題意識が向上したことが明らかになったそうですよ。参加者全員が「身近な人に勧めたい」と回答し、職場での対話意欲や具体的な行動への自信にもつながったそうです。
これからの取り組み
プログラムには教育関係者も多く参加し、「子どもたちや教育現場にも社会モデルの理解を広めてほしい」という声がたくさん寄せられました。これを受けて、NPO法人やまごやは、これからは教育機関への社会モデル普及に力を入れていくそうです。
具体的には、東京大学大学院バリアフリー教育開発研究センターが主催する「インクルーシブな学校作り研究会」と連携を強化し、教育現場での実践例の報告や合同研修を定期的に実施していくとのこと。これにより、庄内地域の教育現場から構造的なバリアを取り除き、インクルーシブな学校づくりを進めるための知識を蓄積し、発信していく予定だそうです。
特定非営利活動法人やまごやについて

NPO法人やまごやは、山形県庄内地域を拠点に活動している団体です。制度にとらわれず、必要な人に専門家が直接訪問して支援を行うアウトリーチ型の支援をしています。また、障害の社会モデルを理解し、広めるためのワークショップも開催しているんですよ。


