孤独・孤立は社会全体の課題
「孤独・孤立」は、今や個人の問題にとどまらず、社会全体で取り組むべき重要な課題となっています。孤独が長く続くと、うつ病のリスクが高まったり、免疫機能が低下したりと、健康にも悪影響を及ぼすことが研究で示されています。
国は2024年に「孤独・孤立対策推進法」を施行し、24時間相談対応やアウトリーチ支援などを進めていますが、それでも支援からこぼれ落ちてしまう人々がいるのが現状です。特に20〜40代の働く世代や、介護をしている方々は、既存の窓口が年齢や状況別に分かれているため、どこに相談すればいいか分からず、支援の網から抜け落ちやすい傾向があります。
埼玉県で行われた調査では、県民の3割以上が孤独を感じていることが明らかになっています。特に20代では「孤独感がしばしばある・常にある」と答えた割合が9.5%と全年代で最も高く、深刻な状況です。さいたま市は若年層が多く、転居や長時間労働などで人間関係が希薄になりやすいため、このようなAIを活用した相談窓口が求められています。
「さいたま市聴いてAI」実証実験の概要
この実証実験は、2026年3月5日(木)から6月4日(木)まで行われます。さいたま市に住んでいる方、働いている方、学校に通っている方が対象で、スマートフォンやPCのブラウザから24時間いつでも利用できます。
この取り組みでは、相談数や、AIから自治体への連携数(コーディネーション数)を主要な評価指標としています。
「聴いてAI」のすごいポイント!
1. ネガティブな気持ちを和らげる「傾聴アルゴリズム」
「聴いてAI」の最大の特徴は、株式会社ZIAIが独自開発した傾聴・共感アルゴリズムです。心理学の標準的な感情測定尺度を使った検証で、利用後にユーザーのネガティブな気持ちが約22%軽減されることが確認されています。このAIは「答えを出す」ことよりも「話をじっくり聴く」ことを重視しているので、自分のペースで安心して気持ちを話せるのが魅力です。
2. 24時間365日、スマホ一つでアクセス
電話での相談が苦手な若い世代や、深夜しか時間が取れない介護者、共働き世帯など、これまでの相談窓口ではアクセスしにくかった方々でも、いつでもどこでもテキストで相談できる環境が整えられます。一人で抱え込みがちな人でも、「誰かに話す」最初の一歩を踏み出しやすいように工夫されています。
3. AIが「入口」、行政が「出口」の伴走支援モデル
「聴いてAI」は、ただ話を聞いて終わりではありません。ユーザーが希望すれば、本人の同意を得て、必要な情報をさいたま市の担当者と連携し、継続的な支援へと繋げる仕組みが導入されています。AIが最初の「入口」となり、行政がその後の「出口」となって、利用者をサポートする伴走支援モデルが実現されています。
株式会社ZIAIについて
株式会社ZIAIは、テクノロジーを使って新しい「傾聴体験」を生み出すヘルスケアスタートアップです。もともとは自殺対策を目的とした非営利のAI研究機関として設立され、そこで培われた傾聴AIアルゴリズムを社会で役立てるために事業会社として独立しました。
ZIAIは、2030年までに、住んでいる場所や年齢、経済状況に関わらず、誰もがいつでもどこでも悩みを相談でき、必要に応じて適切な情報や機関、専門家につながれる社会を目指しています。
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ZIAIの公式ウェブサイト: https://ziai.io/
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創業背景はこちらから: https://note.com/masayoshi4325/n/n7ef2eb52680f
さいたま市のこの新しい取り組みが、より多くの市民の方々の心の支えとなることが期待されますね。



