「家族みんなで笑いあえる時間」を応援!入間市がヤングケアラー支援に「家族丸ごと支援」など3つの新施策を導入へ

なぜ新しい支援が必要なの?「漏れ」と「拒否」の壁

入間市はこれまでも先進的なヤングケアラー支援に取り組んできましたが、現場では2つの大きな課題に直面していました。

1つ目は、SOSを出せない「潜在的ヤングケアラー」が見落とされてしまうこと。そして2つ目は、ヤングケアラーと認定されても、家族と離れることを恐れる「介入拒否」や、既存の支援内容が合わない「ミスマッチ」によって、支援が届かないケースがあることです。

この「制度の狭間」を埋めるため、入間市は令和8年度予算案に3つの新施策を盛り込みます。

新年度から始まる3つの施策、詳しく見てみよう!

1. 【発見する】独自のデータベースと3階層分類で「誰も見落とさない」

「支援を待つ」のではなく、「支援を届ける」ために、入間市は独自のデータベースを構築します。福祉系システムと住民情報を連携させ、リスクのある家庭を可視化。さらに、「予備群」「要注意」「未支援」の3階層に分類し、行政からのプッシュ型アプローチで、SOSを出せない子どもたちを一人残らず見つけ出します。

2. 【心を開く】「分離」から「共有」へ。「ホール・レスパイト」で家族の笑顔を取り戻す

従来のレスパイト(一時的な休息)は、ショートステイなどを利用して被介護者と距離を置くことが前提でした。しかし、入間市が提案する「ホール・レスパイト」は、ヘルパーや専門スタッフが同行し、家族全員でテーマパークや食事に出かけるという、日本初の試みです。

日常のケアや将来の不安を一時的に忘れ、ただの「親子」に戻って笑い合う時間。この「家族の思い出」を作ることが、子どもたちの「生きる力」となり、行政への信頼を取り戻す第一歩になると考えられています。

3. 【支え切る】「ないなら作る」!制度の隙間を埋める「カスタマイズサポート」

「学習支援」や「家事支援」といった既存のメニューだけでは、「自分に合うものがない」と諦めてしまう子どももいます。そこで新年度からは、「カスタマイズサポート」を整備し、子どもらしさを取り戻すための多様な支援を提供します。

既存のメニューが合わなければ、新たなメニューを作るという柔軟な運用を目指し、「予算や前例がないから出来ません」ではなく、「君が必要なら作るよ」と言える行政へと変わっていくとのことです。

関係者の声:入間市の取り組みへの期待

今回の新施策は、各方面から大きな期待が寄せられています。

こども家庭庁 支援局長 齊藤氏

「国としても実態把握を急いでいますが、入間市はそのはるか先を行っています。『ホール・レスパイト』のような柔軟な支援は、制度の縦割りがある中では、なかなか実現しにくいのが正直なところです。しかし、現場が『制度の隙間』を埋めようとするこの挑戦こそが、日本の福祉を変える鍵になります。入間市のモデルが成功すれば、全国の自治体にとって大きな希望となるでしょう」

こども家庭庁 支援局長 齊藤氏

埼玉県議会議長 白土氏

「埼玉県から始まったケアラー支援の波が、杉島市長の手によってさらに進化しようとしています。条例制定当時、認知度は15%もありませんでしたが、今は『知ってもらう』段階を越え、具体的に『どう救うか』を問うフェーズに来ています。行政の完璧主義だけでなく、家族のライフスタイルに合わせた『遊び(柔軟性)』を持たせた今回の提案は、非常に理にかなっています」

埼玉県議会議長 白土幸仁氏

元ヤングケアラー・大学生 南光氏

「素晴らしい提案だと思います。私自身、母のケアをしている時、自分だけが楽しむことに強い罪悪感がありました。第三者が間に入り『今日はみんなで楽しんでいいんだよ』と言ってくれる。それだけで、どれだけ心が軽くなるか。当事者の痛みを本当に理解していないと出てこない発想です」

元ヤングケアラー・大学生 南光開斗氏

入間市長 杉島 理一郎

「正直に言えば、最初から全てのメニューが完璧に稼働できるわけではありません。しかし、『制度が整ってからやります』と言っている間にも、こどもたちは成長し、悩み続けています。皆様から頂いた多くの声を糧に、来年度予算で確かな一歩を踏み出します。私たちが目指すのは、行政の書類上の解決ではなく、この街に住む家族が今日一日を笑顔で終えられること。その実現に向けて、議会にしっかりと説明し、実行に移してまいります」

入間市長 杉島理一郎氏とヤングケアラー支援フローチャート

入間市ってどんなまち?「Well-being Cityいるま」

首都圏から電車で約1時間、緑豊かな茶畑が広がる入間市は、日本最北の商業的茶産地「狭山茶の郷」として知られています。この歴史ある茶文化を大切にしながら、多様な文化や価値観を取り入れたまちづくりにも取り組んでいます。

SDGs未来都市 入間市ロゴ

2022年には内閣府より「SDGs未来都市」に選定され、「健康と幸せを実感できる未来共創都市『Well-being Cityいるま』」をビジョンに掲げています。地域資源を活かした持続可能なまちづくりを推進し、全国初の「おいしい狭山茶大好き条例」を施行するなど、市民・事業者・行政が連携して地域文化の継承と活性化に取り組んでいます。

入間市の地域課題解決に向けた提案は、以下のフォームから受け付けています。

いるま未来共創ラボ:
https://www.city.iruma.saitama.jp/gyosei_joho/purpose/10547.html

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