病気や障がいのある子どもと家族の外出機会を広げる取り組み
日本には、病気や障がいを抱える子どもたちがたくさんいます。特に、日常的に医療的ケアが必要な「医療的ケア児」は約2万人、難病などで長期療養が必要な子どもは約25万人にのぼると言われています。これらの子どもたちとご家族は、外出を望みながらも、医療的ケアへの不安や受け入れ体制の不足から、体験や外出の機会が限られているのが現状です。
病気や医療的ケアが必要な子どもを育てる家庭では、外出時の安全面への配慮や施設との調整が大きな負担となり、家族みんなで社会に参加する機会が狭まってしまうことも少なくありません。

AYAのこれまでの活動と新たな連携モデル
このような課題に向き合ってきた特定非営利活動法人AYA(以下、AYA)は、これまで日本全国47都道府県で、病気や障がいのある子どもと家族を対象とした外出・体験の機会を提供してきました。医療的ケアへの対応や事前調整を含む運営を重ねる中で、自治体や施設が無理なく関われる実践的なノウハウを蓄積しています。
今回の取り組みでは、これらの全国での実践を基に、病気や障がいのある子どもとその家族が安心して参加できる外出機会づくりを、自治体と連携しながら各地域で推進していきます。対象は、病児・医療的ケア児だけでなく、きょうだい児や保護者を含む家族全体で、学校教育の枠外にある体験機会に焦点を当てています。
AYAは、事前の医療情報共有や役割分担の整理、必要に応じた医療従事者の関与などを通じて、受け入れ側の負担を過度に増やさずに実施できる体制づくりを重視しています。これにより、自治体や地域の関係機関、企業が既存の施策や事業と連携しながら取り組める「学校外体験の地域連携モデル」として整理されました。

関係者からの期待の声
この取り組みに対しては、AYAの代表理事をはじめ、有識者、映画・文化関連企業、そして自治体関係者から多くの期待の声が寄せられています。
AYA代表理事の中川悠樹氏は、「2027年5月、全47都道府県でのインクルーシブ映画上映の同日一斉開催を、一過性のイベントではなく、全国各地に根付いていく取組として実現することを目指します」とコメントしています。
同志社大学商学部教授の瓜生原葉子氏や下関市立大学研究機構教授の窪田和巳氏、東京大学教授の鈴木寛氏、国立大学法人東京科学大学大学院教授の谷口麻希氏といった有識者からは、この取り組みが「持続可能なインクルーシブ社会に資するきわめて先進的なモデル」であり、「家族の孤立を減らし、地域の包摂力を高める確かな一歩」であると高く評価されています。
また、株式会社ティ・ジョイ、TOHOシネマズ株式会社、イオンエンターテイメント株式会社、MOVIXさいたまの各担当者からは、映画館が「あらゆる壁を越えて感動を分かち合う場になれるよう」、この活動を応援する声が届いています。
滋賀県草津市、佐賀県、京都府、神奈川県、世田谷区の各自治体関係者からも、地域づくりや「ともに生きる社会」の実現に向けた意義深い取り組みとして、期待と応援のメッセージが寄せられています。
今後のロードマップと連携のご案内
AYAは今後、以下のステップで取り組みを進めていく予定です。
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2026年:地域連携の実証
病気や障がいのある子どもと家族が安全安心に参加できるAYAインクルーシブ映画上映会などを、希望する自治体と連携し各地で開催・実証します。 -
2027年5月:全国47都道府県 インクルーシブ映画上映会 同日一斉開催
全国の自治体・企業・地域団体・ボランティアと連携し、病気や障がいのある子どもと家族が、全国どこでも参加できるAYAインクルーシブ映画上映会「AYAインクルーシブ映画Day(仮称)」を開催します。 -
2027年後半以降:インクルーシブの定着推進
全国での自治体との取り組みを基に、音楽やスポーツなど他分野でも全国同日一斉開催を目指し、地域に根づいた継続的な取り組みとしての定着を推進します。
AYAでは、この取り組みに関心を持つ自治体との連携を主軸に、協働の可能性を検討しています。既存施策との接続やモデル事業としての実施など、自治体ごとの状況に応じた関与を想定しています。
また、本取り組みを地域で支えるパートナーとして、以下の形での参画も歓迎しています。
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自治体:調査・検証、後援、共催、モデル事業としての実施
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企業:協賛、体験機会の提供、企業ボランティアとしての参加
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地域NPO・個人:各地域におけるボランティア連携、運営協力
ご関心のある方は、ぜひ下記のフォームよりお問い合わせください。
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関心表明フォーム(FAX申込書)(PDF)FAX送付先:050-3488-9023
詳細については、参考資料「地域連携の内容・役割分担等について」もご覧いただけます。



