秘境の温泉地「接岨峡温泉」ってどんなところ?
大井川上流域に湧く接岨峡温泉〈せっその湯〉は、「若返りの湯」として地元の人々に長く愛されてきた貴重なナトリウム炭酸水素塩冷鉱泉です。しかし、コロナ禍や地域の高齢化、利用者減少、施設の老朽化といった様々な課題が重なり、2021年に一時休館となっていました。
「もう一度、この温泉を復活させたい」という地域の強い思いから、再生プロジェクトが動き出しました。これまでの日帰り利用から「宿泊」という新しい価値を加えることで、地域の宿泊拠点不足を解消し、滞在型観光を促進する狙いがあります。
みんなで力を合わせて!運営体制のひみつ
接岨峡温泉の再生にあたり、SOZONEXT、西東、川根本町がそれぞれの得意分野を活かして連携しています。
SOZONEXTは、宿泊事業の立ち上げを主導し、オンライン旅行代理店(OTA)を活用した国内外への販売体制の構築やサービス品質向上を担当しています。

一方、西東は建物の維持管理や運営スタッフの提供・教育を行い、安全で快適な滞在環境を支えています。
そして、川根本町は公民連携の枠組みでプロジェクト全体を支え、地域の声を反映した運営方針の策定に関わっています。
宿泊開始でこんなに変わった!確かな成果
2022年8月から2025年12月までの宿泊運営で、延べ宿泊者数は1,000名を突破しました。特に注目すべきは、訪日外国人の利用割合が23%に達し、静岡県外からの宿泊者が92%を占めている点です。全国、そして世界から選ばれる宿泊拠点へと成長していることがわかります。


利用者層にも変化が見られ、20代から40代が全体の65%を占め、若い世代の旅行先として支持されています。また、10代以下の利用率も17%に達し、家族旅行の受け皿としての役割も拡大しています。これは、地域の未来につながる「旅のレガシー」が育ちつつあることを示しているのかもしれません。

宿泊と近隣観光を組み合わせた利用が増え、地域全体の回遊性も向上しています。訪日客の高い利用率は、接岨峡温泉会館が日本文化や歴史を感じられる拠点として、地域活性化を牽引する存在へと進化している証拠と言えるでしょう。
地域全体が盛り上がる!川根本町の未来
川根本町では、老朽化、運営人材の確保、オンライン集客の遅れといった課題に直面しながらも、「歴史ある施設を、県内外の方々から再び愛される場所にしたい」という強い思いで再生プロジェクトを進めてきたそうです。
SOZONEXTと西東との連携により、人員確保や教育体制が整い、地域に寄り添った運営が実現しています。宿泊提供開始後は、訪日外国人の利用が増えるなど、これまで想定していなかった層の来訪が増加しているとのことです。

さらに、川根本町が推進する「ミズベリング事業」※1などの取り組みとの相乗効果も期待され、地域全体の観光動線が広がりつつあります。
※1 ミズベリング事業とは:河川や湖における水辺空間を地域活性化に活用することを目的とした取り組みで、国土交通省が2013年より推進しています。川根本町では「奥大井の旅に、新しい拠点を」というコンセプトのもと、接岨峡周辺の水辺空間を賑わいづくりの拠点と位置づけ、訪日客を含む多様な旅人が集う場として、地域の魅力をさらに広げる存在となることを目指しています。
川根本町には、接岨峡温泉の他にも、奥大井湖上駅やアプト式鉄道など、全国的にも珍しい観光資源が豊富です。町全体が南アルプスユネスコエコパークに認定されているのも大きな強みと言えるでしょう。



2028年に予定されている大井川鐵道の全面開通を追い風に、より多くの人が楽しめるまちづくりを進めていくことでしょう。「地域の方々はもちろん、川根本町を訪れるすべての方に楽しんでいただける町を目指したい」という町の姿勢は、地域の未来を見据えた確かな意志を感じさせます。
地方創生にかける思い
SOZONEXTは、地域に眠る資源を「宿泊・観光」という形で再編集し、新たな経済循環を生み出す地方創生を推進しています。地域の魅力を価値として再構築し、持続可能な収益モデルへと転換するアプローチが事業の核となっています。



全国各地で、地域の不動産を活用する民間企業やNPO、行政など多様なパートナーと協働し、地域ごとに最適な「稼げる仕組み」を共創しているそうです。これからも、地域の声に寄り添い、持続可能な地方創生の実現に向けて挑戦を続けていくとのことです。
株式会社西東は、1921年創業の老舗企業で、石油の卸・小売業を基盤に、飲食・物産販売・温浴・宿泊事業など、地域の暮らしに寄り添う多様なサービスを展開しています。「ライフコンシェルジュとしてお客様の生活を豊かにします」という理念のもと、地域社会とともに歩み、新たな価値を創造し続けています。

まとめ:持続可能な地域観光のモデルへ
接岨峡温泉会館の再生プロジェクトは、歴史ある温泉に宿泊という新たな機能を加えることで、地域の課題であった滞在拠点の不足を補い、川根本町の観光に新しい流れを生み出しました。宿泊提供を通じて、これまでリーチできなかった層へ地域の魅力が広がり、温泉会館は「地域を知る入口」としての役割を果たし始めています。
この取り組みは、地域資源を丁寧に磨き上げ、持続可能な形で活用していくことの重要性を改めて示しています。今後も、宿泊運営を通じて川根本町の自然・文化・歴史がより多くの人に届くよう、地域とともに歩む姿勢を大切にしながら、未来のまちづくりに貢献していくことでしょう。
接岨峡温泉会館についてもっと知りたい方はこちら:
https://www.sessokyoonsen.com/
株式会社西東について:
https://saitou.group/
株式会社SOZONEXTについて:
https://www.sozonext.com/



