調査でわかった八戸市役所の現状
今回の調査で、八戸市役所の職員が高い「市民のために」という貢献意識を持っていることや、時差出勤や部分休業といった制度面がしっかり整備されていることが改めて確認されました。
しかし、その一方で、職員のモチベーションや組織へのエンゲージメント低下につながるいくつかの課題も浮き彫りになりました。
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面談や情報共有が形骸化していることによる組織内のコミュニケーション不足
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人事評価制度の透明性や公平感に対する疑問
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育成・研修・福利厚生の活用がうまくいっていないこと
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将来のキャリアプランが描きにくいこと
これらの結果を受けて、八戸市では「組織内の対話」を今後の改革における最も重要なキーワードとして掲げ、制度と組織風土の両面から、職員が「安心して意見を言え、挑戦できる環境」を整えていく方針です。

課題解決に向けて八戸市が始めた取り組み
調査で明らかになった課題に対し、八戸市はすでに具体的な施策をスピーディーに進めています。
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人事評価フィードバックの義務化:評価するだけでなく、その理由をしっかり説明することで、職員の納得感を高めています。
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キャリアプランを可視化する「職場紹介シート」の作成:各部署でどんな経験が活かせるか、どんな業務があるかを具体的に示すことで、職員が主体的にキャリアを考える手助けをしています。今年度から試行実施がスタートしました。
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特別休暇の名称変更:「生理休暇」を「F休暇」に変更し、心理的なハードルを下げて利用しやすくすることで、福利厚生制度をより実効性のあるものにしています。
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管理職向けワークショップの実施:調査結果を報告するだけでなく、組織文化を変えるための実践的な取り組みとして、管理職を対象にした部下とのコミュニケーションワークショップが行われました。このワークショップでは、組織の成果を上げるためには、まず「関係の質」を高め、対話を通じて「思考の質」を向上させることが不可欠であるという「成功循環モデル」が共有されました。
ワークショップの主な内容
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「1on1ライト版」の推奨:忙しい時期でも実践できるよう、週に1回5〜10分程度の短い対話を定期的に行うことを提案。
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部下の変化に気づく「観察ポイント」:表情や声のトーン、作業速度などから、部下の心理的負荷を早期に察知するスキルを習得。
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異動者への「部署の3つの基本」の伝承:新しく異動してきた職員がスムーズに新しい組織に馴染めるよう、暗黙のルールを明確にし、対話で伝える方法を学びました。
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チーム成長の5フェーズ:タックマンモデルを参考に、チームが自律的に機能するようになるまでの段階的な関わり方を学習。
カクナル中島代表のメッセージ

株式会社CAQNAL代表取締役の中島 篤さんは、「今回の調査で、八戸市職員の皆さんが持つ『市民のために』という熱い志を改めて強く感じました。一人ひとりの志を組織全体の力に変えるためには、制度の改善以上に、納得感のある対話が大切です。今回始めた人事評価のフィードバック改善や1on1の文化づくりは、組織の関係の質を大きく変える第一歩になると確信しています。カクナルは、八戸市役所が安心して意見を言え、挑戦できる環境が整った自治体のロールモデルとなるよう、これからも現場の皆さんと一緒に歩んでいきます」とコメントしています。
株式会社CAQNAL(カクナル)とは
「人のチカラで『場』を興(おこ)す」をミッションに掲げ、大手企業からベンチャー、行政や自治体まで、幅広い組織の価値向上をサポートするコンサルティンググループです。組織人事、採用/転職、人事制度、労務、DX、業務効率化など、多岐にわたる分野で支援を行っています。豊富な実務経験を持つ専門家集団として、単なる企画やノウハウの提供にとどまらず、制度の定着まで伴走する支援スタイルが強みです。
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