「1.5℃の約束」インパクト調査で判明! 気候危機への意識は低下傾向、カギは「無理なく楽しく」

キャンペーンの効果と世の中の意識を調査

このキャンペーンが人々の意識や行動にどんな影響を与えたのかを検証するため、インパクト調査が実施されました(調査実施日:2025年10月14日~15日、調査対象:全国15~79歳の男女計1,442名)。その結果、キャンペーンを知っている人たちの気候変動への危機感はやはり高いことが確認され、キャンペーンが一定の効果を出していることがうかがえます。

ところが、世の中全体を見ると、気候変動への危機感が例年よりも下がっている傾向が見られました。これは、気候危機が日常的な話題になりすぎて、危機感が薄れてきているのかもしれません。

調査結果から見えてきたポイント

「1.5℃に抑えるべき」情報の接触率は変わらず

2025年のキャンペーン期間中(4月~10月中)に「気温上昇を1.5℃に抑えるべき」というキーワードを含む情報に触れたと答えた人は28.7%で、前回調査(2024年10月)の28.8%とほぼ同じでした。

気候危機に関して見聞きした情報

気候変動への危機感はキャンペーン認知者で高いものの、全体的には低下

気候変動に対してどれくらい危機感を感じているかを比べると、キャンペーン認知者では83.5%が「(非常に+やや)危機感を感じる」と回答。非認知者の61.9%に比べて20ポイント以上の差がありました。これはキャンペーンの効果と言えそうですね。

一方で、認知者・非認知者ともに、この危機感は前回調査から10ポイント以上減少しています。気候変動の話題が身近になったことで、危機感が慢性化し、停滞している可能性も考えられます。

危機感の比較

国連広報センターが推奨する、個人でできる10の気候変動抑制行動「ActNow」の実践率についても調査が行われました。キャンペーン認知者は非認知者に比べて、どの行動の実践率も高いことが判明。特に「リデュース・リユース・リペア・リサイクル」では15ポイント以上の差が開きました。

ActNow実践率

前向きな行動へ繋がるのは「無理せず・気軽に」

環境に関する情報やメッセージを見聞きしたとき、どんな内容だと前向きな気持ちになったり、行動しようと思えるか尋ねたところ、「自分らしく無理せずできると感じたとき」(35.6%)と「気軽に取り組めると感じたとき」(35.1%)がトップになりました。

年代別に見ると、10代では「自分の好きなことや趣味と繋がる・関わりのあることなのだと感じたとき」や「楽しさや遊び心がある表現だったとき」、「有名人・インフルエンサーなどが共感しているのを見たとき」が全体よりも高く、普段の生活に結びつけたり、楽しさを感じさせる伝え方が効果的だと考えられます。

一方、70代では「自分らしく無理せずできると感じたとき」や「科学的な根拠や実績が示されていて納得ができたとき」が全体より高く、事実をストレートに伝える表現や、気づきのあるメッセージが響く傾向があるようです。

前向きな気持ちになる要素

これからの気候変動対策へのヒント

今回の調査結果から、気候危機への関心と危機意識を高めるためには、生活者の身近な興味領域と結びつけたメディア発信を強化し、無理なく気軽にできる行動を具体的に示すことが、人々の前向きな気持ちを喚起する上で非常に重要だということが見えてきました。

「1.5℃の約束」キャンペーンについて

「1.5℃の約束 – いますぐ動こう、気温上昇を止めるために。」キャンペーンは、国連広報センターが「SDG メディア・コンパクト」に加盟する日本のメディア有志とともに、2022年から毎年実施しています。多くのメディアが参加し、気温上昇を1.5℃に抑える必要性の理解促進や、具体的なアクションを提示して個人や組織の行動変容を促すことを目指しています。

ActNowについて

ACT NOW

ActNowは、個人レベルでの気候アクションを世界的に呼びかける国連のキャンペーンです。気候変動だけでなく、持続可能な開発目標(SDGs)全体にわたる行動を促し、より健康な地球、より良い経済、公正な社会、協力しあう世界のために個人が行動するきっかけを提供しています。

より詳しい情報は、国連広報センターのウェブサイトで確認できます。
https://www.unic.or.jp/activities/economic_social_development/sustainable_development/climate_change_un/actnow/

博報堂SXプロフェッショナルズについて

この調査は、企業のSDGsへの取り組みを支援するプロジェクト「博報堂SXプロフェッショナルズ」が実施しました。国内外の多様な事例やトレンドに精通したサステナビリティのプロフェッショナル集団として、企業の経済的インパクトと社会的インパクトの統合に資するソリューション開発や経営支援などを行っています。

プロジェクトの詳細は、博報堂のウェブサイトで確認できます。
https://www.hakuhodo.co.jp/news/info/82711/

今回の調査結果は、気候変動対策をより多くの人々に広めていく上で、大切なヒントを与えてくれますね。難しく考えずに、自分にできることから楽しく取り組んでいく。そんなアプローチが、これからの地球を守るカギになるのかもしれません。

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