特別養護老人ホーム「いちかわ翔裕園」が検証!創作活動と地域販売で“生きがい”を取り戻す新しい挑戦

高齢者の「役割喪失」という課題に光を当てる

特別養護老人ホームに入所される多くの方は、これまで担ってきた役割や「自分の存在価値」を感じる機会が減少し、「生きがい」や「やりがい」を見失いがちです。そんな課題に対し、社会福祉法人元気村グループが運営する特別養護老人ホーム「いちかわ翔裕園」(千葉県市川市)では、「介護度が高くても、認知症があっても、人は必ず役割を持てる」という信念のもと、新しいクラブ活動をスタートさせました。

新たなクラブ活動がスタート!創作と地域交流で「生きがい」を育む

このクラブ活動は、ご利用者が手作り作品を制作し、それを地域で展示・販売するまでのプロセスを経験することで、精神面や身体面にどのような変化が生まれるのかを6ヶ月間にわたり検証するものです。

高齢者と地域の子どもが交流しながら手作りアクセサリーを販売する様子

6ヶ月間の検証プログラムとは?

この取り組みでは、創作活動、軽リハビリ、認知症評価、そして地域交流を組み合わせた包括的な支援計画が立てられました。主な活動内容は以下の通りです。

  • 手作り作品クラブ活動の実施: 週に1~2回、1時間の創作活動を継続し、参加意欲や活動量を記録しました。

  • 創作前後の運動: 創作活動の前後に5分間の手指運動や訓練を行い、その数値を記録して手指機能の変化を確認しました。

  • 状態観察: 表情、集中力、会話量、意欲など、ご利用者の精神面・身体面の変化を細かく観察し、記録しました。

  • 地域とのつながり: 制作した作品を地域バザーや施設イベント、認知症啓発イベントなどで展示・販売。ご利用者が「店員」として参加し、得られた収益で買い物をすることで、「自分で作ったものでお金を稼ぎ、自分のために使う」という成功体験を積みました。

高齢者の方々がシーグラスを使ったレジンアクセサリー作りに集中して取り組む様子

創作活動・地域参加で得られた素敵な変化

活動開始当初は細かい作業に戸惑う様子も見られましたが、クラブ活動を重ねるにつれて、ご利用者からは以下のような前向きな変化が観察されました。

  • 自ら集中して丁寧に作業に取り組む姿

  • 表情が明るくなる

  • 会話量や意欲の増加

また、記録方法を紙ベースからケース記録へ移行したことで、変化の蓄積や共有がしやすくなり、活動の継続性も高まりました。

高齢者の介護記録と認知症評価スケールが記載された書類

手指機能や認知症症状に半年間で大きな改善は見られなかったものの、主治医や専門医からは「往診時の受け答えが著明に良くなっている」「以前より意欲的で表情が豊かになった」といった評価があり、精神面での変化が明確に確認できたとのことです。

認知症患者の精神面と認知症症状の変化を検証するスライド

「役割を持つこと」がもたらす、とびきりの笑顔

この取り組みを通じて、「役割を持つことは、生きがいと笑顔を生む」ということが改めて確認されました。職員の方々も、ご利用者と一緒に作品を作り、地域の人々との交流を通じて、ご利用者の生活に前向きな変化が生まれるのを実感できたそうです。地域からの反響も大きく、作品を手に取った人とのコミュニケーションが、ご利用者の誇りや役割意識につながっています。

いちかわ翔裕園は、今後も地域とつながる活動や成功体験を積み重ね、ご利用者の生活をより豊かにする取り組みを継続していくとしています。

高齢の女性が手作りのレジンクラフトを笑顔で持ち、他の作品と共に紹介されている様子

施設情報

特別養護老人ホーム いちかわ翔裕園

法人情報

社会福祉法人元気村グループ

平成5年に埼玉県鴻巣市に開園。「共に生きる」を共通理念に8つの社会福祉法人を展開し、ご利用者一人ひとりの「生きがい」まで追求した「感動介護」を実現しています。

採用情報

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