長野県で「地域のDX」を推進するワークシェア実証がスタート!観光LLMと多言語翻訳で地域を元気に

なぜ今、この実証が必要なの?

近年、訪日観光客が増加する一方で、観光地では多言語での案内体制や人材が不足しているという課題があります。また、地域に伝わる素晴らしい歴史や文化の資料も、多言語化がなかなか進まないのが現状です。一般的な翻訳アプリやAIチャットでは、地域ならではの文脈やニュアンスが伝わりにくく、誤訳や不自然な表現が地域の魅力を損ねてしまうことも…。

こうした課題を解決するために、今回の実証では、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)が推進する多言語自動翻訳技術の社会実装の一環として行われます。DNP独自の「DNPドキュメント構造化AIサービス(AI-Ready Data)」やNICTの多言語自動翻訳技術、そして株式会社Preferred Networksの生成AI技術「PLaMo」を組み合わせることで、地域固有の文脈を理解した自然な多言語案内を目指します。

地域のDXを推進するワークシェア・プラットフォームの概念図

地域DXを推進するワークシェア・プラットフォームの概念図

この実証では、地域住民が行政や企業と協力して、各地域に特化した観光向けの大規模言語モデル(観光LLM)を構築します。これにより、地域の歴史や文化を多様な言語で正確に発信できるかどうかが検証されます。

DNPは、行政文書や文化資産のデジタル化で培ったノウハウとAIソリューション「AI-Ready Data」を活用。さらに、総務省の「テレワークを活用した地域課題解決事例の創出に関する実証事業」で実績のある「地域のDXを推進するワークシェアモデル」を推進してきました。今回の実証では、DNPがデータ構造化のノウハウや作業ガイドライン、運用支援といったDX推進に必要な基盤サービスを提供し、住民が地域のデジタル化に参加できる環境を整えます。これにより、地域での新しい働き方とDX人材の育成を両立できるかどうかも検証されるとのことです。

今回の実証、ここがすごい!3つの特長

  1. 歴史・文化に強い多言語応答を実現する観光向けLLMの構築と性能検証
    実証地域の観光ガイドや文化施設の解説文、約4,000ページもの歴史資料を整理・構造化したデータを基に、観光スポットのおすすめ機能(AI観光レコメンド)や歴史・文化ガイド機能(AI観光ガイド)を搭載した観光向けLLMを構築します。対応言語は日本語、英語、中国語(繁体字中心)で、今後さらに拡張される予定です。

  2. 観光地での実地検証による体験価値の評価
    長野駅周辺、白馬村、上田市の観光案内所、ホテル、文化施設などで「AI観光レコメンド」と「AI観光ガイド」が提供されます。利用者の動向を分析し、巡るスポット数の増加率や滞在時間の変化など、観光行動に関する指標を測定することで、観光客の体験価値がどう変わるかを評価します。

    • AI観光レコメンド:訪日観光客の位置情報や好み、滞在時間に合わせて、周辺情報や体験を提案します。

    • AI観光ガイド:神社仏閣や城跡、街並みの背景にある物語や人物像を母語で分かりやすく伝えることで、より深く心に残る観光体験の提供を目指します。

  3. 住民共創型のデジタルワークシェアによる地域のDXと人材育成
    歴史・文化・観光資料のデータ化には、地域の詳しい知識が欠かせません。この実証のためのデータ整備には、一般社団法人 立科町振興公社や一般社団法人キャリアステージいといがわなどと連携し、なんと36名の地域住民が延べ約1,200時間も参画しました。DNPはDX推進の基盤サービスを提供し、地域に新たな就労機会を創出しつつ、DXを推進する人材の育成も図っています。

今後の展望

DNPは、今回の実証で得られた知見を基に、観光向けLLMの構築プロセスとデータ整備手法を標準化し、2027年度以降には日本国内の10地域規模での展開を目指しています。この取り組みは、訪日観光客の回遊性向上や長期滞在の促進、地域文化のデジタルアーカイブ化などにも活用され、地域全体の価値向上に貢献していくことでしょう。

また、地域のDXを推進するワークシェアモデル事業として、観光分野だけでなく、教育、文化、行政、防災など、さまざまな分野への展開も進められます。官公庁、自治体、企業、そして地域住民が連携し、生成AIと地域共創を組み合わせた新しい価値創造に取り組むことで、住民が地域のデジタル化を担い、新たな就労機会を生み出し、人口減少や人手不足といった社会課題の解決にも貢献していくことが期待されます。

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