女性起業家、まだまだ少数派だけど潜在力はすごい!
調査から見えてきたのは、国内スタートアップの起業家全体のうち、女性は約1割とまだまだ少ないこと。さらに、2024年の資金調達額上位100社を見ても、女性起業家による調達額は1%にも満たないのが現状です。創業初期に性別が原因でネガティブな影響を感じた女性起業家は38%にも上り、男性起業家にはほとんど見られない傾向だそう。
しかし、注目すべきデータもあります!

図表1によると、創業初期の企業評価額は男性起業家の半分以下なのに、「調達額に対するIPO(新規株式公開)時の時価総額」は男性起業家の約1.5倍!しかも、IPOまでの期間も男性起業家より早い傾向にあるんです。これは、女性起業家が秘めている大きな潜在価値を示していますね。国内のスタートアップ・エコシステムをさらに発展させるには、女性起業家がもっと活躍できる環境づくりが欠かせません。
活躍を阻む「5つの壁」とは?
今回の調査では、女性起業家が活躍する上で、以下の5つの領域における課題が複雑に絡み合い、大きな「壁」となっていることが明らかになりました。
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人材・スキル: 経営知識や経験の不足、適切なメンター(相談相手)との出会いの少なさ、人材採用・定着の難しさ。
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プロダクト: 先端技術の活用知識や人的リソースの不足、事業構想の市場規模や拡張性に関する課題。調査に回答した女性起業家の半数程度が「技術開発」に難しさを感じ、81%がプロダクトの「市場規模、拡張性」について投資家から指摘を受けているとのこと。
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資金調達: 女性起業家の事業領域が投資家の選好と一致しないことが多く、大口の資金調達が難しい傾向に。例えば、起業家の性別構成で見ると、女性のみで創業したスタートアップの割合が最も高い領域は「公共&教育」(16%)ですが、ベンチャーキャピタル(VC)の投資先割合としては最下位です。
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制度・インフラ: 男性中心の起業家コミュニティでのネットワーク形成の難しさ、育児・介護による時間的制約への不安。

図表2を見ると、結婚、出産育児、介護などのライフイベントが仕事にネガティブな影響を与えると半数程度の女性起業家が感じており、男性起業家の割合を上回っています。 -
文化・社会: 女性起業家に対する無意識のバイアス(偏見)、多様なロールモデルの少なさ。
解決への道筋と起業家へのメッセージ
レポートでは、これらの「5つの壁」を乗り越えるための解決策として、ステークホルダー(投資家、政府・自治体)に推奨される具体的なアクション、そして起業家自身に求められるマインドセットが提示されています。
MPowerのゼネラル・パートナーであるキャシー松井氏は、「女性起業家の力を最大限に引き出すためには、まず短期的に資金や人材といったリソースへのアクセス機会を増やし、起業への不安を減らすことが大切です。性別に関係なく活動しやすい環境を整える必要があります。中長期的には、女性の起業が自然に応援される文化や雰囲気作りが求められます」とコメントしています。相談できる場の増加や、性別による安易な「ラベリング」の見直しなど、関係者全員が協力して取り組むことが重要だと強調しています。起業家自身も、提供される制度や支援を積極的に活用することで、より大きな効果が期待できるでしょう。
課題の詳細な分析や具体的な解決策についてもっと知りたい方は、ぜひ以下の調査レポートをご覧ください!


