柏市の子どもたちがカンボジア難民支援!「世界とつながる学び」で届けられた心のこもった教材と食料

遠い世界の出来事を身近に

2025年末にタイ・カンボジア国境地帯で発生した軍事衝突により、数十万人が避難を余儀なくされる深刻な状況が報じられました。なかよし学園プロジェクトは、ニュースだけでは遠く感じるこの状況の現場に入り、教育支援と食料支援を通じて、避難下の子どもたちの学習機会と心の回復をサポートしています。

テントの避難所

青いテントとヤシの木

柏市の3校から届けられた「学びのかたち」

柏市内の3校は、なかよし学園プロジェクトの「世界とつながる学び」講演会を聞き、自分たちにできることを授業の中で考えました。難民支援という未知の状況に戸惑いながらも、14年の実績を持つなかよし学園プロジェクトのアドバイスと現地での運用サポートにより、各学校で制作された教材がカンボジアの支援に役立てられました。

富勢東小学校の活動

富勢東小学校の児童たちは、カンボジアの同世代の子どもたちが楽しく遊べるようにと、糸電話やぶんぶんごま、工作教材など、手を使って交流できる学習玩具を制作しました。これらは避難所でも実施しやすい「遊び×学び」の教材として、現地の子どもたちの授業や交流で活用されています。

また、児童たちが栽培したさつまいもは、なかよし学園プロジェクトによって干し芋に加工され、お腹を空かせている難民の方々への食料支援として届けられました。

屋外で食事する人々

子供たちと僧侶の交流

名戸ヶ谷小学校の活動

名戸ヶ谷小学校の児童たちは、自分たちが栽培した地域ブランド米を、難民の方々への食料支援(炊き出しなど)に活用しました。食料に困っている難民キャンプで、自分たちの地域の資源が国境を越えて「命を支える食」につながるという貴重な経験を得ました。

米などの支援物資

寺院での集会

折り紙と地雷啓発

柏の葉中学校の活動

柏の葉中学校の生徒たちは、ICTを活用してクメール語のテキストやポスターなどを制作し、なかよし学園プロジェクトがこれを現地の学習教材として活用しました。生徒たちは講演やワークショップで世界の現状を学び、探究授業の中で「誰に・何を・どう届けるか」まで具体的に設計し、今回のカンボジアでの実践へとつなげたのです。

この取り組みは、言語を「点数を取るための教科」から「世界の仲間とコミュニケーションを取るツール」へと進化させる、新しいグローバル探究学習のモデルとなりました。

子供たちと女性の教育風景

地雷の展示

「届けて終わり」じゃない!探究を循環させるCoRe Loop

なかよし学園プロジェクトの特徴は、支援を単なる「寄付・配送」で終わらせないことです。支援物資を「つくる」→「届ける」→「現地で共創する」→「学びを持ち帰る」という循環(CoRe Loop)を授業設計に組み込んでいます。現地の子どもたちの反応(写真・手紙・動画・授業記録)は、参加した学校へとフィードバックされ、次の教材改善や新たな探究テーマへとつながっていきます。これにより、児童生徒たちは「自分たちの学びが世界の誰かに届く」という実感を持ちながら、より深い課題設定と表現へと進んでいくことができます。

また、名戸ヶ谷小学校の田植え実習のように、地域の方々の協力で成り立った探究学習の場合、地域の方々にも「世界の難民支援に役立ったお米」としてシビックプライドを向上させる成功体験を提供しています。

地雷博物館での支援活動

小学校での工作活動

男性と子供の交流

今後の展開について

なかよし学園プロジェクトは、今回の現地活動の記録を整理し、柏市の3校を含む参加校へ順次フィードバックを行う予定です。また、「地域資源(米・文化・教材)×探究×国際支援」という授業モデルを再編集し、他の学校や地域でも横展開できる教材パッケージ化も進めていきます。

さらに、このような活動が単発のイベントで終わらないよう、「サステナブル型探究授業モデル」として、各学校に来年度に向けてさらなる課題設定と、今年の実績を踏まえた進化した探究を提案していくとのことです。

稲穂と米

ポスター

なかよし学園プロジェクト代表 中村雄一氏からのメッセージ

なかよし学園プロジェクトの代表である中村雄一氏は、次のように語っています。

「ニュースで見る戦禍や避難の現実は、子どもたちにとってどうしても『遠い世界の出来事』に見えてしまうことがあります。しかし、現地には同じ年頃の子どもたちがいて、今日を生きるために必死に頑張っています。私たちはその事実を、同情や恐怖で終わらせたくありません。『自分にできることがある』と実感できる学びに変えたいのです。

今回、柏市の子どもたちが作った糸電話やぶんぶんごま、地域のお米、クメール語の教材は、単なる『支援物資』ではありません。教室で考え、手を動かし、誰かを想って形にした『学びの結晶』です。その結晶が海を越えて、避難先の子どもたちの授業になり、笑顔になり、明日を生きる力になっていきます。ここに、教育の本質があると私は思っています。

そして、なかよし学園は『届けて終わり』にはしません。現地で起きたこと、受け取った子どもたちの反応、心が動いた瞬間を、必ず日本の教室へ持ち帰ります。すると子どもたちは、次の問いを持ち始めます。『あの子たちは、どんな歴史の中で生きているのだろう』『なぜ避難しなければならないのだろう』『自分の次の一手は何だろう』。この循環こそが、CoRe Loopであり、『願う平和』を『行動する平和』へ変えていく道だと確信しています。

柏の子どもたちの一歩は小さく見えるかもしれません。ですが、戦禍の只中で不安を抱える子どもたちにとっては、確かな希望です。これからも私たちは、地域の学びを世界の現場へつなぎ、世界の現実を日本の学びへ還しながら、子どもたちと一緒に平和の架け橋をかけ続けてまいります。」

集合写真

団体概要

特定非営利活動法人 なかよし学園プロジェクト

  • 代表者:理事長 中村 雄一

  • 所在地:千葉県松戸市

  • 活動内容:世界10カ国の紛争地・貧困地域での教育支援/日本全国の学校と海外をつなぐ「世界とつながる学び」プロジェクト運営/現地パートナーと連携した人道・教育支援 ほか

  • URLhttp://www.nakayoshigakuen.net/npo/

お問い合わせ先

特定非営利活動法人 なかよし学園プロジェクト

広報担当:中村 里英

E-mail:peace.office@nakayoshigakuen.org

関連記事

  1. NanoFrontier、PFASリアルタイム検出技術で「七十七ニュービジネス助成金」に採択!安全な水環境の実現へ

  2. ヤングケアラー支援の輪を広げよう!東海エリアで産官民連携フォーラムが開催

  3. 家事支援の「ぴんぴんきらり」がインパクトスタートアップ協会に加入!社会課題解決と持続的成長を目指す

  4. コミュニティリンクとさくらインターネットが業務提携!地方自治体DX推進でタッグを組み、名古屋市の実証実験を支援

  5. ファッションと食で、北九州を元気に!「FASHION BANK 福岡県支部」がフードバンクとタッグ

  6. 大分県臼杵市ふるさと納税に「カニ印 手詰め味噌」が登場!樽から生詰めの3kgセットで食卓を豊かに

ツールバーへスキップ