「いのち会議」が訴える!自由に意見を言える社会空間「市民社会スペース」って知ってる?

市民社会スペースって何だろう?

今回取り上げるのは、「オープンで民主的な社会の基盤である、市民社会の自由な言論・活動のための社会空間を守ろう」というテーマです。この「市民社会スペース」とは、私たちが自由に意見を交わしたり、様々な社会活動を行ったりするための環境や機会を指します。実は、このスペースが世界的に狭まりつつあり、大きな問題となっているんです。

この概念は、「持続可能な開発目標(SDGs)」、特に目標16(平和と公正)とも深く関係しています。目標16には、市民社会の自由な活動を保障することが具体的に定められています。

世界の現状は?

国際NGOのCIVICUSが毎年発表している「CIVICUS Monitor」の調査結果によると、市民社会スペースは年々縮小傾向にあります。

CIVICUS Monitorによる世界の市民空間の自由度を示す世界地図

2018年に新たな調査が始まって以来、世界の約3分の1の人々が「閉ざされた(closed)」国で生活しているという数値は過去最高を記録しました。一方、何の制約もなく市民社会スペースが保障されている「開かれた(open)」国に住む人は約2%に過ぎず、この数値も減少傾向にあります。

アジアで「開かれた」国・地域は台湾のみで、日本は韓国、東ティモール、モンゴルと同様に「やや狭まっている(narrowed)」にランクされています。日本では、「秘密保護法」の適用範囲が広く、基準が曖昧であることや、メディア規制に関する一部政治家の発言などが、この評価に影響していると考えられています。

アジアと日本の取り組み

日本の市民社会も、国内外でこのスペースの縮小に歯止めをかけるべく活動しています。例えば、JANIC(国際協力NGOセンター)の一部門であるTHINK Lobby、NANCiS(市民社会スペースNGOアクションネットワーク)、C&C Link(Citizen and Corporations Link)などが協力し、アジアのパートナー団体と共に、市民社会スペースの確保に向けた活動を行っています。

アジアでは、市民社会スペースに関する調査、研修・ワークショップ、ソーシャルメディアキャンペーン、政府への政策提言、そして「市民社会スペースに関する市民憲章」の作成など、多岐にわたる取り組みが行われ、その成果を共有する「東京デモクラシーフォーラム」なども開催されています。

具体的な課題と「いのち会議」の展望

例えば、バングラデシュでは、政府による市民の自由な活動の規制や、批判的なジャーナリストへの圧力などが日常的に行われています。CIVICUSの評価では「閉ざされた国」にランクされており、最近では学生デモを巡る衝突で多くの犠牲者が出た事例もあります。

インターネットやソーシャルメディアの普及により、私たちは情報を得たり意見を発信したりする手段が増えました。オンラインでの署名活動やキャンペーンも活発になり、人権、環境問題、貧困対策といった社会問題に取り組む市民団体やNPOが情報を拡散しやすくなった一方で、政府による検閲や言論統制が強まる傾向も見られ、自由に意見を表明することが難しくなるケースも増えています。

市民社会スペースを健全に保ち、発展させるためには、これらの課題にしっかり向き合い、誰もが自由に、そして安全に意見を言ったり行動したりできる環境を整えることがとっても大切です。

「いのち会議」は、ForusやAsia Development Alliance(ADA)といった国際的な市民ネットワークと連携し、市民社会の空間が常に開かれ、誰もが包み込まれる場所であり続けるよう、これからも努力を続けていくとのことです。

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