なぜ地方と全国を比較したの?
近年、地方創生が注目されていますよね。地域経済を支える中小企業の存在は、地方創生にとってとっても重要です。これまで「ブルーレポート」では全国の中小企業を対象に調査を行ってきましたが、今回は「地方の中小企業」に焦点を当て、全国の中小企業との比較を行うことで、より具体的な課題が見えてきました。
具体的には、東京および政令指定都市を除く地域に所在する中小企業を「地方の中小企業」、全国の中小企業を「全国の中小企業」として比較しています。
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調査でわかったこと
経営課題、一番多いのは「人手不足」!でも地方には「特に課題なし」が目立つ
地方と全国、どちらの中小企業でも最も多かった経営課題は「人手不足、人材の確保・育成」でした。全国では53.6%、地方でも41.7%の企業がこの課題を挙げていることから、人材に関する悩みは全国共通のようですね。
一方で、地方で2番目に多かった回答は「特に課題は感じていない」(24.3%)でした。全国の8.1%と比べると、約3倍もの差があります。また、「既存事業の拡大」や「DXの対応」といった課題意識も、地方の方が全国に比べて低い傾向が見られました。これは、地方の中小企業がリスクマネジメントや業務改善への意識が相対的に低い可能性を示唆しているのかもしれません。

伴走支援の活用、地方は全国より約25ポイント低い結果に
外部の専門家による伴走支援の活用状況を見ると、地方と全国で大きな差がありました。「現在受けている」または「過去に受けたことがある」と回答した企業の割合は、地方が32.6%にとどまったのに対し、全国では57.2%と約25ポイントも高い結果に。
地方の中小企業では、約7割が伴走支援の活用経験がないことが明らかになりました。さらに、地方では「現在受けている」よりも「過去に受けたことがあるが、現在は受けていない」の割合が高いことから、継続的な支援に繋がりにくい状況も見て取れます。外部専門家との接点が少ないことや、自社だけで課題解決を進める傾向が影響しているのかもしれませんね。

支援情報の「分かりやすさ」は全国共通の課題
中小企業支援に関する情報(補助金・助成金など)の分かりやすさについては、地方と全国で大きな差は見られませんでした。どちらも「非常に分かりやすい」「分かりやすい」と回答した企業は2割弱にとどまり、多くの企業が情報の分かりにくさを感じているようです。地方では、情報への接触機会の少なさと情報の分かりにくさが重なり、支援制度の活用に至るまでのハードルが全国よりも高くなっている可能性も考えられます。

まとめとこれからの展望
今回の調査で、地方の中小企業は全国と比較して、経営課題や各種支援に関する情報収集の姿勢、多様な経営支援の手法への理解で後れを取っている可能性が推察されます。特に「特に課題を感じていない」企業の割合の高さは、潜在的な課題が見過ごされている可能性を示しているのかもしれません。
これからは、地方の中小企業向けに、情報へのアクセス環境を改善したり、経営課題に合わせた支援メニューと企業をつなぐマッチング機能を充実させたりすることが急務と言えるでしょう。また、業務に特化した支援だけでなく、経営全体を広い視点で改善提案できる「伴走支援」を地方でももっと広げていくことが重要になりそうです。
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