24時間カーボンフリー電力の実現へ!国内初のHourly Matching実証が完了
NTTアノードエナジー、JERA Cross、NTTドコモの3社が、24時間365日CO2を排出しない「24/7(twenty – four seven)カーボンフリー電力」の供給に向けた実証実験を2025年9月に完了しました。特に注目すべきは、バイオマス発電を組み合わせた電力需給のHourly Matching(アワーリーマッチング)の実証が国内初という点です。
近年、世界中で気候変動対策として再生可能エネルギーの導入が加速しています。そんな中で、「1日24時間、年間365日を通してカーボンフリーな電力を供給する」という24/7カーボンフリー電力の考え方が注目を集めています。これは、温室効果ガス(GHG)排出量の算定基準にも影響を与えるほど、企業にとって持続可能なエネルギー利用のあり方を考える上でとても大切な指標になりつつあります。
Hourly Matchingってどんなもの?
今回の実証実験の鍵となる「Hourly Matching」とは、電力の消費量と再生可能エネルギーの発電量を1時間単位でぴったり合わせる取り組みのこと。これまでは年間での合計で評価されることが多かったのですが、Hourly Matchingではもっと細かく「いつ、どのくらいの電力を、同じ時間帯に発電された再生可能エネルギーでまかなえているか」を客観的に証明できるようになります。
今回の実証では、NTTアノードエナジーが電力を供給しているドコモの通信ビル3拠点(青森、秋田、仙台)で実施されました。JERA Crossの技術と、Granular Energy社のプラットフォームを活用し、電力消費量と発電電力量を1時間ごとに追跡。国際的な基準である「Energy Tag Standard」に準拠したHourly Matchingが実現されました。

マッチング結果から見えたこと
Granular Energy社のプラットフォームでは、電力消費量に対して太陽光発電とバイオマス発電の電力がどのくらいマッチしているかが、月別や時間帯別でわかりやすく可視化されました。これにより、再生可能エネルギーが足りない時間帯や、逆に余ってしまう時間帯が直感的に把握できるようになり、今後の再生可能エネルギーの調達や電力運用の改善に役立つことが期待されます。
実証期間中の月ごとのマッチング結果を見ると、消費電力(紺色の実線)に対して、太陽光発電(黄色の棒グラフ)とバイオマス発電(緑色の棒グラフ)が供給されている様子がわかります。一致していない箇所(グレー斜線の棒グラフ)は、バイオマス発電の定期点検などで発電が停止した期間にあたり、この期間は他の電源で電力を供給したことを示しています。これは、Hourly Matching率100%を目指すには、発電所の点検時やトラブルに備えたバックアップの再生可能エネルギー電源が必要であることを教えてくれます。

また、時間帯別の平均マッチング結果では、1日のどの時間にどの電源がどれだけ供給されているかがわかります。

特に、2025年6月のある期間では、消費電力と各発電電力がすべて一致し、Hourly Matching率100%を達成した月・時間帯もありました。これは、その時間帯の消費電力が再生可能エネルギー電力で完全にまかなわれたことを意味します。

今後の展開
NTTアノードエナジーとJERA Crossは、今回の実証で得られた知見を活かし、ドコモをはじめとする企業と協力しながら、蓄電所の活用など、再生可能エネルギーの発電量と消費量をさらに一致させるための技術開発や制度整備を進めていくとのこと。社会全体のカーボンニュートラル実現に貢献することを目指しています。
ドコモも、再生可能エネルギーの活用とカーボンニュートラルの推進に積極的に取り組み、脱炭素社会の実現に貢献していく姿勢を示しています。
関連情報
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NTTアノードエナジー株式会社
- 企業ホームページ: https://www.ntt-ae.co.jp/
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株式会社JERA Cross
- 企業ホームページ: https://www.jera-cross.com/
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株式会社NTTドコモ
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企業ホームページ: https://www.docomo.ne.jp/
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関連ニュースリリース: 東北・北陸・関東エリアのドコモのビルに年間22GWh以上の太陽光、バイオマス発電を導入 (2024年4月26日ドコモ発表)
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