アパレル業界も注目!カシミア生産を「気候変動に強く、自然に優しい」にする新アプローチが論文発表

なぜ今、アパレルビジネスが「自然」に注目するの?

地球上では、たくさんの野生生物が絶滅の危機に瀕しています。特に、豊かな生物多様性を育む草原は、私たちに牧畜や炭素貯留など、たくさんの恵みをもたらしてくれる大切な場所です。でも、残念ながら開発や気候変動のせいで、草原の生態系が失われつつあります。

乾燥した山岳地帯で草を食む白いヤギの群れ

2030年までに「自然再興(ネイチャーポジティブ)」を目指すといった国際的な目標があるように、私たちの「衣・食・住」を支える原材料の調達においても、自然に良い影響を与えるような事業のやり方が求められています。

アパレル業界にとって欠かせない動物繊維、特にカシミアは、ヤギなどの放牧に頼っていますよね。もし気候変動で草原の生物多様性が損なわれたら、放牧が難しくなり、カシミアの生産も立ち行かなくなってしまいます。つまり、アパレル企業にとって、気候や自然の問題に対応することは、ビジネスを続けていく上で超重要な課題なんです。

世界の草原における生物多様性の保全優先度を示す世界地図と散布図

今回の論文では、そんなカシミア生産が、気候変動や草原の劣化によってどう影響を受けるのかを、科学的に詳しく調べたそうです。人工衛星のデータや生物種の分布モデルといった最新のテクノロジーを駆使して、草原のバイオマス(植物の量)や植物種の多様性がどう変化するかを追跡し、気候変動の中でも持続可能な放牧管理やカシミアの調達方法を明らかにしたんですよ。

研究でわかったこと

この研究では、衛星リモートセンシングと生物分布モデルを組み合わせることで、草原のバイオマスと植物多様性の長期的な変化を分析しました。その結果、気候変動によって草地と砂漠・低木地の境界が大きく動いていることが、具体的な数字でわかったんです。

例えば、内モンゴルの場合、年間降水量が400mm以上の地域では、1ヘクタールあたり10頭未満の放牧密度にすることで、草原の生態系を守りつつ、カシミア生産も続けられる可能性が示唆されています。これは、経験に頼るだけでなく、科学的なデータに基づいた新しい管理方法のヒントになりますね。

気候変動に適応し草原の生物多様性を保全する放牧管理とカシミア生産に関する研究フレームワーク

ビジネスへの嬉しいヒント

この研究成果は、アパレル業界にとってこんな良いことがあります!

  1. リスクの見える化: 原材料が安定して手に入るかどうかの不確実性を科学的に数値化できるので、調達リスクの管理に役立ちます。
  2. サプライチェーンの強化: 経験に頼らず、定量的なデータに基づいて調達先の選定や生産計画を立てられるようになります。
  3. ESG・TNFD対応の強化: 企業が自然環境にどれだけ依存し、どんな影響を与えているかを具体的に説明できるようになるため、サステナビリティに関する情報公開やブランド価値の向上につながります。

気候変動、放牧圧、土地利用政策が草原に与える影響と持続可能性の経路

まとめ

今回の研究は、カシミアというちょっと特別な商品を例に、気候変動対策と生物多様性保全を同時に考えた生産・調達モデルを科学的に提案してくれました。このアプローチは、アパレル産業が未来の不確実な状況に対応しながら、もっとサステナブルなビジネスをしていくための大切な土台になりそうですね。

発表論文の詳細

株式会社シンク・ネイチャーってどんな会社?

株式会社シンク・ネイチャーは、マクロ生態学や生物多様性保全科学の分野で実績のある研究者たちが集まるグローバル企業です(https://think-nature.jp)。

人工衛星やドローン、環境DNA調査など、最先端の技術を使って世界の自然を可視化・予測したり、シナリオ分析をしたりする技術を持っています。TNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)のデータカタリストイニシアティブにも参加していて、自然資本に関するビッグデータを活用して、企業や金融機関の生物多様性対応をサポートしています。

彼らは「生物多様性ネットゲイン」を可視化するサービス「TN GAIN」(https://services.think-nature.jp/gain/)を提供したり、「日本生態学会自然史研究振興賞」(https://note.com/thinknature/n/n885ba7f11009)を提唱して基礎科学を応援したりと、幅広く活動しています。さらに、一般の人向けには、生き物の豊かさを地図で見られるスマホアプリ「ジュゴンズアイβ版」(無料、https://services.think-nature.jp/dugongsai/)もリリースしていて、生物多様性をもっと身近に感じてもらうための取り組みもしているんですよ。

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