被災時に命を救うデジタルデータ!広がる「入れ歯銀行」
もしもの時、あなたの備えは万全ですか?2025年12月に更新された首都直下型地震の被害想定では、甚大な被害が予測されています。水や食料の備えは進んでいますが、災害関連死の大きな原因とされる「誤嚥性肺炎」を防ぐための口腔ケア、特に義歯の備えはまだ十分とは言えません。
そんな中、札幌市の歯科技工所を運営する株式会社お守り入れ歯が、心強いサービス「入れ歯銀行」を全国に展開しています。これは、現在使っている義歯のデータを無料でデジタル保管し、災害時でもすぐに新しい義歯を作れるようにする画期的な取り組みなんです。

大規模災害時は義歯を無償提供!
「入れ歯銀行」は、たった30分で今の義歯を3Dスキャンしてデジタルデータ化し、クラウドに保管します。しかも、料金は無料!データは海外を含む3か所のサーバーに分散して保管されるので、もしもの時も安心です。災害で義歯を失ってしまっても、被災地以外の提携歯科医院でデータを引き出し、最短翌日には新しい義歯を発送してもらえるんですよ。
さらに、大規模災害時には義歯の無償提供も行われます。これは、歯科医院や技工所が地域の枠を超えてデータを共有し、緊急時に対応する全国でも珍しい取り組みです。

2023年2月のサービス開始以来、データ保管数は640個、提携歯科医院は18か所(北海道、岐阜、東京、神奈川、千葉、静岡、京都、大阪、兵庫、岡山、香川、福岡、長崎、鹿児島、沖縄)と、着実に広がりを見せています。
東日本大震災の経験から生まれた「入れ歯銀行」
このサービスが生まれたきっかけは、東日本大震災での悲しい現実でした。義歯を持ち出せなかったり、避難中に破損してしまったりした人が多く、まともな食事ができない、不潔な義歯を使い続けることで体力が低下し、誤嚥性肺炎で命を落とす方が少なくありませんでした。まさに「地震で助かり、避難所で亡くなる」という状況だったのです。
株式会社お守り入れ歯の代表である池田 昭さんは、歯科医師として高齢者の治療にあたる中で、有事の際にいち早く食べられる環境を整える方法を模索。2021年2月から自社で義歯データのクラウド保管を開始し、2023年2月からは全国展開を始めました。この取り組みは、内閣官房発刊の「国土強靭化 民間の取組事例集」にも掲載されるほど注目されています。

池田代表は「身近で大規模災害が起こる可能性は高まっています。義歯を持ち出せなくてもデータがあれば、食事ができずに体力が落ちるなどの二次災害を防ぐことができます。今後も金銭的負担なく備えることができる仕組み作りを続けていきます」と語っています。
「入れ歯銀行」は、災害時だけでなく、日常での義歯の紛失や引っ越し、かかりつけ歯科医の廃業といった場面でも、今と同じ義歯を複製できるデジタルのお守り。居住地による備えの格差をなくすため、今後は提携歯科医院の全県設置を目指しているそうです。
もしもの時のために、ぜひ「入れ歯銀行」をチェックしてみてはいかがでしょうか。
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入れ歯銀行:https://irebabank.com/
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株式会社お守り入れ歯:https://omamoriireba.com/
サービス概要
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内容:現存入れ歯の洗浄・除菌、3Dスキャナーによる読み取り、データのクラウド保管
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料金:無料(入れ歯の形状データスキャン、クラウド保管、データ引き出し)
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受付方法:提携歯科医院へ来店、提携歯科医院により発送対応も可能
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提携歯科医院:18支店(北海道、岐阜、東京、神奈川、千葉、静岡、京都、大阪、兵庫、岡山、香川、福岡、長崎、鹿児島、沖縄)



