81年前の昭和東南海地震直前にも電離層に異変が!南海トラフ大地震への対策に新たな光

81年前の記録から大発見!昭和東南海地震の直前に電離層が異常な動き

なんと、81年前に発生したマグニチュード8.2の昭和東南海地震(1944年12月7日発生)の約1時間半前から約1時間前という直前期間に、電離層の電子数密度が急激に増大していたことが明らかになりました!この驚きの発見は、京都大学大学院情報学研究科の梅野健教授が、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)が公開している戦前の手書きイオノグラム(電離層観測記録)を解析したことで判明しました。

手書きのイオノグラムデータの一部

この成果は、2025年12月20日に開催された日本地震予知学会学術講演会で発表され、「相関解析法による電離圏異常と連動する前兆すべり(プレスリップ)の検出可能性」という招待講演で紹介されました。

南海トラフ大地震への備えに大きなヒント

昭和東南海地震の発生当時は戦時下で情報統制が行われていましたが、次にいつ起きてもおかしくないと言われる南海トラフ大地震では、最悪の場合約30万人もの犠牲者が出る可能性が指摘されています。そのため、地震が起きる前兆を事前に、そして確実に捉えることが、被害を大きく減らすためのカギとなります。

これまで、1944年の昭和東南海地震に関する前兆記録としては、今村明恒博士による御前崎―掛川間の水準測量に基づいた「プレスリップ」(前兆すべり)の発見が唯一とされてきました。電離圏異常を測定する装置は当時存在しないと考えられていたため、電離圏に異常があったかどうかは不明だったんです。

しかし今回、梅野教授がNICTで公開されている戦前の電離層観測データを詳しく解析した結果、地震発生の直前に電子数密度の急増があったことが特定されました。当時の貴重な手書きイオノグラムデータは、以下のリンクから見ることができますよ。

科学的なデータで過去の「前兆」が明らかに

今回の発見は、過去の南海トラフ巨大地震の直前に、地殻変動だけでなく電離層にも異常があったことを科学的なデータで証明した、非常に大きなインパクトを持っています。これまでは今村博士のプレスリップだけが前兆の記録とされていましたが、戦前の充実した電離層観測網が奇跡的に残っていたおかげで、電離層の異常も同時に存在していたことが明らかになったんです。

このことは、「次の国難」とも言われる南海トラフ巨大地震に備える上で、地殻変動と電離層の両方の異常を観測することが科学的にいかに重要であるかを示しています。国を挙げて、電離層異常と地殻変動の観測体制をしっかり構築し、可能な限り被害を最小限に抑えるための前兆を捉える必要があります。

これからの研究と未来の地震予知に向けて

巨大地震の前兆を捉えるためには、地殻変動を示すプレスリップの検知と、ほぼ同時期に起こると考えられる電離圏異常の両方を、現代のイオノゾンデやGNSSといった最新の装置で観測できる体制を整えることが不可欠です。

さらに、リアルタイムで観測できるシステム化や観測網の整備といった科学的な観測インフラの強化はもちろん、なぜ巨大地震発生直前のプレスリップ(地殻変動)が電離層に影響を与え、電離圏異常として観測されるのかという物理的な原因を解明することもとても重要です。

京都大学大学院情報学研究科物理統計学分野の研究グループは、地殻内の断層にある粘土性物質(スメクタイト)が高温高圧下で「超臨界水」になることで絶縁性を持ち、電離層と地殻の間で電気回路のようなものが生成されるというモデルを提唱していますが、まだ実験による証明はこれからだそうです。これらのメカニズムが実験で解明されれば、地震予知の精度がぐっと上がるかもしれませんね!

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